紫苑_sgi ページ11
須貝東大、合格したわ
そう須貝から連絡があったのが確か1週間前。みんなで送別会をすることになったのも1週間前。その底なしの明るさと真っ直ぐな性格で、たくさんの人に慕われていた彼の送別会はそれは壮大なものだった。中には別れを悲しみ、涙する人もいたが、最後には彼の力で全員が笑顔で送り出すことが出来た。
須｢田中、送るわ｣
先程まで周りに煽られてお酒を飲んでいた人の台詞には思えない。少し怪訝な顔で見つめると実は意外と酔ってないから、と言われる。それでも主役に送ってもらうなんて、と渋っているとそのまま手を引かれ、送ってもらうことになった。
夜風がまだ冷たい。
須｢田中はさ、大学卒業したらどうすんの？｣
｢んー、やっぱりここで就職するかな｣
須｢そうだよなぁ｣
2人の間に沈黙が流れる。隣にいる彼が少し元気がなさそうで、それでもなんて声を掛ければいいのかがわからなくて。いつもはどうってことない沈黙がやけに重く感じる。
｢私、須貝はなんだかんだ残ってくれるんじゃないかと思ってた。あ、もちろん応援はしてたけどね｣
須｢まじ？まあ、考えはしたけどさ｣
｢...次に会うのはいつになるんだろうね｣
須｢...いつかな〜｣
曖昧な言葉を投げ合いながら歩いていると既に駅に着いてしまった。きっとここで須貝とは最後になる。
---間もなく電車が到着します。線の後ろまで下がってお待ちください--
｢あ、もう来るみたい。送ってくれて本当にありがとう。東京でも頑張ってね。応援してるから｣
須｢…田中も、頑張れよ。東京に用があったら連絡しろよ？案内できるくらいにしとくからさ｣
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ゆーな(プロフ) - かなとさん» 確認ミスでした。ご指摘ありがとうございます！ (2019年10月9日 7時) (
レス) id: 32accdebbf (このIDを非表示/違反報告)
かなと - オリジナルフラグをお外し下さい (2019年10月9日 6時) (レス) id: 2c9a625555 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ユキ x他1人 | 作成日時：2019年10月9日 6時
