男タラシのFBI捜査官【名探偵コナン】 (ページ10)

今日:2 hit、昨日:7 hit、合計:60,148 hit

Story 9 ページ10

「Aさん...！Aさん...！」

『ん...安室君？』

そういや私、安室君の車で寝ちゃって...

「事件は無事解決しましたよ。家まで送りますね」

解決したならよかったわ。それに送ってくれるなんて悪いわね...まだ、うとうとしながら、車窓を見ると、辺りは暗くなっていた。

その暗い空には、満月が浮かび上がっていた。

『今日は...月が綺麗ね。』

動揺したのか、安室君の車が車線から出る。

『安室君！？危ないわよ』

「貴方、意味がわかって言っています？」

安室君が顔を少し赤らめながら言う。

『あら、なんの言葉？』

「その...月が、綺麗を...」

あら、可愛いわね〜！

『どうかしらね。安室君はどうだと思う？』

「そ、その反応は...知っていますね...」

『ピンポーン！大正解よ』

私は安室君に向かい、悪戯っぽく微笑んだ。

「貴方の発言は、本心で言っているのか、嘘なのかよくわかりません...！」

確かに...赤井君にもよく言ってるしねぇ...

『照れちゃって、安室君は可愛いわね』

「照れてませんから！っ、はぁ...Aさんの家に着きましたから...！！」

『ありがとね。安室君』

安室君の頬に軽くキスを落とし、私は車から降り、マンションへ帰った。

「っ〜！！またしても遊ばれてしまった...」

頬を赤らめながら悔しがる安室君を知らずに

***解説***

小説家、夏目漱石が英語教師をしていたときに、生徒が、I love you のを"我君を愛す"と訳しました。

そのことを夏目漱石は聞き、「日本人はそのようなことは言わない。月が綺麗ですね、とでもしておきなさい」と言いました。

遠回しの告白に使われます。