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7話 ページ9

無事、バレー部のマネージャーをすることが決まった数日後。初めての朝練の日、私は早起きして体育館に誰よりも早く来ていた。時計を確認したところ、集合時間の30分も前だ。春になったとはいえ、やはり朝はまだ寒い。
「いくらなんでも早く来すぎたかも…。」
体育館はまだ開いていない。ふぅ…と軽く息を吐く。こうして朝早く学校に来ていると、トレセン学園でトレーニングをしていた事を思い出す。
「あ、ども…はよざいます…。」
「へっ!?あ、お、おはよう!」
物思いに耽ってスマホをいじっていると、急に声をかけられた。慌てて挨拶をする。
「この前来てた……。マネージャーさん…すか?」
私より背の高い、というより細長い男子が私を見下ろす。うん、と返事をした。
「俺、1年の金田一っす。よろしくお願いします。」
金田一と名乗った男子は1年生だったようだ。結構早めに来たな…。朝練の鍵当番だったのかな。
「3年のAだよ。こちらこそ、よろしくね。」
にこっと笑い、握手をしようと手を差し出した。金田一くんは何か分かっていないようで、頭の上に『?』を浮かべている。そんな金田一くんの手を半ば強引に取り、ぎゅっと握手をした。
「仲良くなるためのおまじないだよ。」
そういえば、フジキセキは私と初めて会った時、こうして『おまじない』と言って握手をしてくれたのだ。あの時の握った後の私の手の中には、レモネード味の飴があった。
少しでも仲良くなれるように、私もフジキセキを真似た。フジキセキならここでウインクをするのだろうけど。少し恥ずかしいし、私はやらないことにした。
「はっ…!?」
金田一くんは顔を真っ赤にして、慌てて手を引っ込める。恥ずかしかったかな。悪い事しちゃったかも。
「い、いい今、開けますカラっ!」
言うが早いかガチャガチャと乱雑に体育館の施錠を開け、さっさと倉庫の方へと走っていった。私も金田一くんの後に続く。
「Aちゃ〜ん、おはよう。」
しばらくしてユキや他のメンバーたちも集まってきた。笑顔でおはようと返す。今日も1日頑張ろう。


---------------
お世話になっております。山田です。
今回チラッと出てきたフジキセキさんですが、ただ単に私が好きなのでフジキセキ要素を無理やり入れました。実装されたしね。あと、お気づきの方もいらっしゃると思いますが、「仲良くなるためのおまじない」はシン・エヴァからきております。はい、エヴァ大好きなんです。
では、次回までしばらくお待ちください。

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mikaxiaosou(プロフ) - 更新ストップしちゃったんですかね、、私もハイキューのお話を書いているからわかります、笑モチベ上がったり、自分のペースで更新頑張ってください! (2022年1月26日 18時) (レス) id: 3562cda3f4 (このIDを非表示/違反報告)
山田(プロフ) - 優曇華院咲月さん» ありがとうございます!早めの更新頑張ります…! (2021年8月4日 20時) (レス) id: 1247ada352 (このIDを非表示/違反報告)
優曇華院咲月(プロフ) - これは、ウマ娘!こういうの待ってました!更新楽しみにしてます! (2021年8月3日 9時) (レス) id: 654ce5d397 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:山田 | 作成日時:2021年6月29日 13時

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