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2話 ページ4

「入ってきてくれ。」
深呼吸をして私は、扉を開き中へと入った。その瞬間、たくさんの視線が私へと向けられているのをびりびりと感じた。落ち着いた足取りで教卓の横に立ち、
「Aです。よろしくお願いします。」
と完璧な挨拶をし、お辞儀をした。顔を上げると、私を不思議そうな目で見る人、人、人。いや待て、ウマ娘いなかった?私の疑問を掻き消すように、担任が話し始めた。
「今年度から、トレセン学園から転入してきた、Aさんが仲間になるから、お前ら仲良くしろよー。」
何人かの生徒が軽く返事をする。先程私の視界の端にいたウマ娘は…。…いた。一番窓際の席だ。綺麗な白毛。太陽の光に当たってきらきらと輝いている。あ、目が合った…!微笑んでくれた…!よかったぁ…私以外にもウマ娘いたんだ。仲良くなりたいな。
「まあ、ここはアイシクルピアスの隣が妥当だよな。窓際の席に1人ウマ娘がいるから、その隣に座ってくれ。」
見惚れていて聞き逃すところだった。隣だ、やった!アイシクルピアスって娘なんだ…。名前も綺麗だなぁ。
「よろしくね。」
と、微笑むとうん、と微笑み返してくれた。担任の話そっちのけで見惚れてしまうほど、綺麗なウマ娘と隣になれたことに喜ぶあまり、尾をぶんぶんと振って喜ぶ。
「私、アイシクルピアスっていうの。長いし、呼びづらいかもだから、ユキって呼んでね。Aちゃん。」
彼女の声に耳がぴんっと反応する。綺麗な声だ。嬉しくて、こくこくと何度も頷いた。

朝のHRが終わり、1時限目の準備をしているとユキが話しかけくれた。
「ねぇ、Aちゃん。Aちゃんは部活、入るの?」
部活…。そうだ、忘れてた。
「うん、バレーボール部のマネージャーやろうかなって思ってるよ。ユキは?」
きゃー!ユキって呼んじゃった!恥ずかしい!
「そっか、じゃあ私もやろうかな。」
え、ほんと?1人じゃ心細いって思ってたし、いいかも。しかもユキとならもっと楽しくやれそう。私はやろうよ!、とにこにこしながら誘った。
「あ、でも素人が首突っ込んじゃだめかなぁ…走ることしかしてこなかったから…。バレーボール、全然わからないの。」
ユキは心配そうな顔で俯いた。その俯いた顔でさえ、整っている。
「大丈夫だよ。私のお母さん、バレーボールチームに入ってて、だいたいわかるから、私が教えてあげる!」
そうなんだぁ、とユキが柔らかい笑みを浮かべたところで1時限目のチャイムが鳴った。

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mikaxiaosou(プロフ) - 更新ストップしちゃったんですかね、、私もハイキューのお話を書いているからわかります、笑モチベ上がったり、自分のペースで更新頑張ってください! (2022年1月26日 18時) (レス) id: 3562cda3f4 (このIDを非表示/違反報告)
山田(プロフ) - 優曇華院咲月さん» ありがとうございます!早めの更新頑張ります…! (2021年8月4日 20時) (レス) id: 1247ada352 (このIDを非表示/違反報告)
優曇華院咲月(プロフ) - これは、ウマ娘!こういうの待ってました!更新楽しみにしてます! (2021年8月3日 9時) (レス) id: 654ce5d397 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:山田 | 作成日時:2021年6月29日 13時

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