10話 ページ12
今日1日の授業が終わり、放課後になった。女子バレー部の更衣室を使おうにもあちらの部員がどうも使わせてくれそうにないし、ロッカーの空きがないらしく、仕方なく男子更衣室で着替えている。ロッカーの空きがないというのは本当かどうか知る術はないが…。ユキと着替えながら話をしていると、ノックもなしにいきなり扉が開いた。それと同時に騒がしい声も聞こえてくる。
「俺が1番乗り〜！今日は岩ちゃんが肉まん奢る番ね！」
「あ゛！？俺の方が早かったべや！」
「いーや、俺の方が断然……」
声の主は、及川くんと岩泉くんだった。こんなに早く来るなんて…。
急に会話が止み、ようやく私たちがいることに気づいたようだ。着替えている途中だった私は、ジャージを履いていない状態だったので慌ててトップスの裾を引っ張って下着を隠す。それを見ていつの間にか着替えていたユキが私の前に立って、物凄い剣幕で2人を睨みつけている。ありがとうユキ…。
「あは、かわい……っっ！！！」
ゴッ
及川くんが言い終える前に鈍い音がした。岩泉くんのゲンコツが入ったようだ。
「わ、悪ぃ…。」
岩泉くんはそれだけ言って、耳まで真っ赤にしながら及川くんを引っ張って更衣室の外へ出ていった。扉が閉まると同時に及川くんが岩泉くんを批難していた。
「なんで殴るのさ！」
「お前がノックせずに入ったからだよボゲェ！」
「じゃあ岩ちゃんがノックすればよかったじゃん！」
ケンカになっている…。申し訳ない…。ノックせず入ったとはいえ、ちんたら着替えてた私も悪いし…。
「大丈夫？」
ユキが心配そうにこちらを見る。いつかはこういうハプニングが起こるのではないかと思ってはいたが、まさか今日起こるとは…。ユキに大丈夫、と返してさっさとジャージを履き、更衣室を出る。
「あ、あの〜……。」
私を見るなり、岩泉くんは顔を真っ赤にしてあからさまに目を逸らし、及川くんはにこにこした顔でこちらを見ている。
「えっと…ごめんね、ちんたら着替えてて…。今度から気をつけるから。」
「気にしないでいいよ。おかげでいいもの見れたし。ピンクの可愛い……」
あぁ…バッチリ見られてたみたい…。恥ずかしい…。
「なんのこと？」
またも及川くんが言い終える前に、ユキが圧力をかける。笑っている…いや、目が笑っていない…。めっちゃ怖い…。
「ア、イヤ、ナンデモナイデス……。」
萎縮して及川くんが黙ってしまった。申し訳ないと思う反面、少し面白いと思いながら、体育館へ向かった。
続く (更新停止中)
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mikaxiaosou(プロフ) - 更新ストップしちゃったんですかね、、私もハイキューのお話を書いているからわかります、笑モチベ上がったり、自分のペースで更新頑張ってください！ (2022年1月26日 18時) (
レス) id: 3562cda3f4 (このIDを非表示/違反報告)
山田(プロフ) - 優曇華院咲月さん» ありがとうございます！早めの更新頑張ります…！ (2021年8月4日 20時) (レス) id: 1247ada352 (このIDを非表示/違反報告)
優曇華院咲月(プロフ) - これは、ウマ娘！こういうの待ってました！更新楽しみにしてます！ (2021年8月3日 9時) (レス) id: 654ce5d397 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：山田 | 作成日時：2021年6月29日 13時
