枯れた花には水を与えて【我妻善逸】【鬼滅の刃】

邪魔者 8 ページ10

お前だって、同じじゃねぇのか？



そう言われて、僕の心臓は大きく跳ね上がった。




同じ、なのかな。知らぬ間に、三咲さんにそういう感情を持っていたのかもしれない。



『そんなことないよ？それにしても、鬼がいそうな気配はしないねー』




咄嗟の嘘だ。伊之助にバレたら色々と面倒くさそうだし。




伊「鬼がいたら俺様が真っ先に斬ってやる！」




ほーら。伊之助ってば単純。




きっと三咲さんのことなんてもう忘れてるだろう。




身体が軋む。罪悪感で押し潰されそうだ。



伊之助にも、善逸にも、悪いことをしてしまった。





『僕って、最低…』





伊之助との見回りを終え、炭治郎達の元に戻ってきた。




炭「どうだった？」




『鬼がいそうな気配はしない。とりあえず夜まで待ってみよう』



炭「そうだな。今はまだここにいないだけかもしれない」




ちらっと善逸の方を見てみる。




まぁ予想はついていたが、三咲さんが善逸にべったりくっついていた。




『…』




痛い。心臓が痛い。




炭「A…大丈夫か？」



炭治郎が心配そうな顔でこちらを見てくる。




『ん？なにが？』



分かってる。嘘は通用しない。



でも炭治郎。察して。



嘘をついていないと、泣き叫びそうなんだ。

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