12 揺らぐ気持ち ページ12
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與那城 side
「なんっであいつ気づかないんすかね！！？？アホなの！？少女漫画によく出てくる鈍感美少女か！！！」
「る、瑠姫！？ペース早くない！？」
瑠姫が勢いよくグラスをテーブルに叩きつけると、中のカクテルがぐらりと揺れた。
ここは会社のすぐ隣にある行きつけのカフェ。
雰囲気が良くて食べ物も飲み物も美味しいから、俺と瑠姫はよくここで仕事終わりに反省会を開く。まあ主に瑠姫の愚痴会だけど…
瑠姫はカウンター机に突っ伏して「最近汐恩積極的すぎません？ほんと、なんなんですか？」と子供のように俺に悩みを打ち明けてくる。
冒頭で言っていた「あいつ」というのは七瀬Aちゃんのこと。
どうにも最近うまくいかないらしい。
ザアザアと激しく降る雨と瑠姫の心が比例しているようだった。
「るきぃ、またAちゃんの話してんのお？」
「蓮くんにはわかんないっすよ！」
「え〜これでも一応、おれのが瑠姫よりお兄さんだからね？」
ここのカフェ店員である川尻蓮は、俺たちと対面のカウンターに立ってグラスを磨きながらにこにこと笑う。
蓮も数少ない相談相手だ。
「奨くんからもなんか言ってあげなよ〜」
「う、うーん…瑠姫がAちゃんに素直になれない限り、なんとも言えないかなあ」
「…ウワー刺さったー刺さりましたよ今の」
「あっはははははっ！瑠姫の目付きわっる！」
社内のプリンスが恋の病に侵されているなんて、会社の人たちは思いも寄らないだろうなあ…
そんなことをぼんやり考えながら綺麗な顔の瑠姫をぼーっと眺めていると、蓮が不思議そうにきょとんと首を傾げた。
「で、奨くんはもう、いいの？」
「…ちょっ、れ、蓮！」
「ん？何すか」
「え！まだ言ってなかったの！？」
「な、なんでもないから！」
「うわ怪し！何すか気になる〜！」
蓮が探るような視線を向けてきて、俺は慌ててグラスを手に取った。
…ダメだって、瑠姫のことを応援するって決めたじゃん、俺。
こんなに悩んでいる後輩の姿を見ても尚、彼女に想いを馳せていた気持ちに区切りがつかない自分に嫌気が差した。
心の煙を晴らすようにグッとお酒を飲む。
「もー、みんなヘタレじゃん」と呆れたように蓮が呟くと、誰のかわからないグラスの中の氷がカランと音を立てて動いた。
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あや - プデュのシリーズから見てます♪つ、続きがとっても気になる…みんな可愛らしくて、不器用で、きゅんきゅんしまくりです…！作者さまの、自然な文体がとっても読みやすくてわかりやすくて、とっても好きです！応援してます♪ (2021年2月28日 16時) (
レス) id: d5dd789089 (このIDを非表示/違反報告)
りんごじゃむ(プロフ) - ぬっとさん» わ〜！ありがとうございます！！さすが国民の初恋ですよね可愛さNo.1！！これから幼馴染の豆原くんを楽しんでくださると嬉しいです！！更新頑張ります！！ (2020年8月2日 20時) (レス) id: 009a13994c (このIDを非表示/違反報告)
ぬっと(プロフ) - 豆かわいいです〜(*´-`)更新楽しみにしてます！ (2020年8月1日 3時) (レス) id: db7e1eb0c8 (このIDを非表示/違反報告)
りんごじゃむ(プロフ) - とこさん» お待たせしてしまってごめんなさい！！ぜひこれからも楽しみに待っていただけたら嬉しいです！！ (2020年7月27日 7時) (レス) id: 009a13994c (このIDを非表示/違反報告)
りんごじゃむ(プロフ) - きのはさん» コメントありがとうございます！！大変長らくお待たせしました！！少しずつ頑張ります〜ッ！！！ (2020年7月27日 7時) (レス) id: 009a13994c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りんごじゃむ
| 作成日時：2020年5月22日 22時
