七話 ページ7
「よっ。おはよう、大将」
「ああ薬研。おはよう」
朝の廊下で通りかかった薬研と挨拶を交わす。
「そうだ。大将、これ受け取ってくれよ」
薬研は徐に懐からピンクのカーネーションを取り出すと彼女に手渡した。
茎には純白のリボンが結んであり、一輪でもとても可愛らしい。
「薬研、これは?」
怪訝な顔をする審神者に薬研はふっと笑って「そういう事だ」と呟いた。
「いつもありがとな、大将」
そう言ってそそくさと廊下の向こうに消えた彼の後ろ姿を見送り、審神者は首を傾げる。
「………行っちゃった」
奇妙な事はこれだけでは終わらなかった。
廊下で会う短刀達に薬研と同じように礼を言ってカーネーションを渡され、伊達や新撰組、果ては三条等の刀剣達からも同じ花を貰ったのだ。
花の色はばらつきもあったが、何故かピンクの色が多数を占めている。
(えええ……?)
審神者は少し困惑していた。
こんなに多くの花を貰った事がないからではない。はたまた、普段こういう物が当てはまらなさそうな男士からも貰ったという事でもない。
感謝の言葉とカーネーションの花。
それで思いつく行事は一つしかない。
(…どういう事だろ)
まさかとは思うが、誰かカレンダーに悪戯でもしたのだろうか(自分の部屋は正常だったが)。
或いは全員が何処かで勘違いでもしたか。
色々な仮説が頭の中を飛び交ったが、今の彼女にとって重要なのはそれではない。
「………」
両手に一杯になった色とりどりの花達に目をやる。どれも愛らしくて見ていて楽しくなりそうだが、審神者の心は僅かに曇っていた。
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作者名:北畠あかり | 作成日時:2017年3月27日 14時