ソクミン君は歌う

リミット （ ？ side ） ページ41

「 分かってる。ええ、勿論 」



携帯から聴こえてくる声に少し前と違った緊張を感じる。動き出す。そろそろ、全てが。





「 私が絶対守り抜くの。そのために私はここに来たの ･･･ 」





？ '' ああ、コッチは任せなさい。
何かあったらすぐに連絡するからね。''



「 分かってるよパパ。また連絡する 」




ぷつ、と音がきれ、静寂が流れる。父はいつだってそうだ。大事なもののためなら自分でさえ犠牲にする。


でも･･･だからか、そんな父が大好きなのだ。だから、''ソレ''を受け入れた。決してイージーなものじゃない。




「 私だって自分の犠牲も厭わないわ、A。」




あなた達を守るためなら、父の大切な人達を守るためなら私は。




「 クレイジーて呼んでくれて構わないわ。」



無機質な部屋に響き渡ったソレは反響して、無駄に広い部屋の寂しさを感じさせた。







事はもう既に始まってしまった。
ソクミンやAを取り囲むすべてが変わってしまう。





「 私は＿＿＿＿。私なら、大丈夫よ。」



自分を奮い起こして問う。私ならやれると。

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