ソクミン君は歌う

人間だもの。（ jh side ） ページ35

目の前でぽかんとした顔を見てすこし嘲笑する。



ほんと 鈍感 。

勘のいいあのジスと兄妹って疑っちゃうよ。






「 す、すすすす好きな人？！？！居るの？！」




頬を紅潮させ大きな声を発するあたり、相当見くびられていたのらしい。ムカつく。




jh「 へえ。そこまで驚いちゃうんだ 」






期待していいのか？


頬が緩むのをどうにか抑え込んで、Aに顔を向ける。





こうして奴の行動にいちいち反応を隠す事だけに集中せざるを得ないのも惚れた弱みってやつか。


当の本人は白くて細い指で顎を触りながら何やら考え込んでいるようだ。




( 何を考えている？ )


思わず沈黙を破ろうとする刹那、
放たれた静かで、確信を含んだ言葉に俺は落胆した。




「 ん〜。･･･いやあ、人間なんだね 」




jh「 ･･････ は？」




「 安心した！ハニちゃんも人間なんだね！」



ニコッと効果音がつきそうなほど朗らかに笑うAに、今は呆れるしか無かった。


しかも、ハニちゃんって言ったなコノヤロウ 怒









「 人間だもの ！ 恋してなんぼだね ！」





うむ 。
安易に期待しない方がよさそうだ。





そう嬉嬉として目を細める彼女に今日も肩を落とした。



＿＿＿＿ まだまだ、長い道のりで

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