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端の席でちまちまとビールを飲みながらつまみをつつく。近頃は脂っこいものが受け付けなくてチキンやポテトは食べられない。真ん中にいる一年生たちは夢中で揚げ物を食べているのでこれが若さかと少々嘆いた。
今年の新歓もいつもの居酒屋のいつもの座敷で開かれていた。去年は二年生が幹事だったこともあり何となく頑張ってはいたけれど、今年はただ飲んでたまーにあっちの席に顔を出せばいいので気が楽だった。その証拠に私たち三女はこうして小さな席を分け合いながら、キラキラと輝く一年生や二年生たちを横目に飲んだくれている。
「私たちにもあんな頃があったのかな」
「……本当に。二個下ってとんでもなく可愛く見えるね」
「やっぱり？Aも思う？」
思う思う。すっごく思う。あどけないというか、生物学的にまだ幼いというか。この可愛い子たちを守ってあげなきゃ、と謎の正義感が顔を出す。なんだろう、母性本能？
「にしてもマークは別格に可愛いなぁ……」
「わかる………」
「なんでマークってあんなに可愛いんだろうね」
「なんでだろうね……」
あの日、新歓に行くと言っていたマークは本当に来た。いや、おいでよと言っておいて、来たという表現も随分と他人行儀に聞こえるけれど、半ば社交辞令というか、来てくれたら嬉しいなとは思っていたけれどまさか本当に来てくれるとも思わなかったのだ。
でも。そういう律儀なところがマークらしいなと思う。
マークは長ーいテーブルの真ん中にいて、先輩からも同級生からも名前を呼ばれて忙しそうにしている。あっちこっちに顔を向けては混じり気のない笑顔を見せ、楽しそうにしている姿を見て安心している自分がいた。誘っておいてつまらなかったら申し訳ないなって。
「そういえばスーチョンくんは？」
「あぁ、長期インターン行ってて今日は不参加」
「さすがだねぇ」
「真面目だよね」
「………なんかさぁ、就活するって全然実感ないよね。ついこの間まで何も考えずに遊んでたはずなのに」
「悲しいよね、大人になるって」
ミナはもう何杯目かもわからないビールを飲み干して、乱暴にテーブルに置いた。ただあの頃と違うのは、彼女は自分自身であと何杯飲んだら潰れてしまうのかわかるようになっていたことだった。
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nana(プロフ) - マーク派です🥲素敵な作品をありがとうございます！ (5月7日 2時) (
レス) @page37 id: 52c5480e12 (このIDを非表示/違反報告)
ruko(プロフ) - c128さん» とにかく丁寧に気持ちを表現してみようと書き始めた長い作品なのでそこを汲み取っていただけてとっても嬉しいです😭少しスランプ気味で更新が遅いですが必ず書きたいお話がシリーズ４にあるので頑張りたいと思います🙇🏻♀️ (5月6日 21時) (レス) id: 683ee61126 (このIDを非表示/違反報告)
ruko(プロフ) - 奈胡（元jen）さん» 想定ではシリーズ５まである予定です😂本当に、長い作品なのにここまでお付き合いいただけて嬉しいです🥲全ては色んなことに繋がっているので楽しみにお待ちいただければと思います！ (5月6日 21時) (レス) id: 683ee61126 (このIDを非表示/違反報告)
c128(プロフ) - 本当に言葉選び一つ一つが素敵で、主人公がジェヒョンを大事に思う気持ちが丁寧に痛いほど伝わってきます。ジェヒョン、主人公はあなたのことが大好きだからマクのこと心配しなくてもいいよと私たちみんなで伝えてあげたい！更新楽しみにしてます！ (5月4日 15時) (レス) id: d7b773ac82 (このIDを非表示/違反報告)
奈胡（元jen）(プロフ) - …シリーズ7くらいまでお願いしたいです……主人公ちゃんがこれからどうなるのか…まあすんなりはいかないよな…ああでも幸せに波風が立つのは困る…切なすぎるrukoさん！ (4月29日 8時) (レス) @page35 id: 8b083b7e19 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ruko | 作成日時：2024年3月24日 18時
