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side MARK
タッタッタッ、と階段を駆け上がる。心臓の鼓動がやけに速いのは階段を駆け上がっているからなのか、彼女に名前を呼ばれたからなのか。
大教室の後ろの方に座っているあいつらを見つけたので駆け寄ると、ジョンウはどうだったかと俺に訊ねた。どうだったも何も緊張のあまり自分のことばかり話していて、聞きたいことは何一つ聞けなかった。知ったのは、名前と学科と学年と、バスケサークルに入ってるということくらい。連絡先すら聞けなかった。
「まぁ、それだけわかったなら良かったじゃん。一歩前進」
「そうだけど………」
「大丈夫、まだチャンスはあるよ。その新歓に行って連絡先を聞けばいい。……最悪勝手に追加するってのも」
肩を落とす俺を見てジョンウはそう励ました。
あの雨が降った日。
その日の礼拝の言葉は " 求めよ、そうすれば、与えられるであろう " だった。一緒に礼拝に行く予定だったジョンウは寝坊してすっぽかすし、傘立てに置いていた傘は誰かに取られてしまうし、諦めて走るには無理がある雨。散々な日だと思った。
そのどこの誰かもわからないやつに俺の傘を与えたのだから、言葉の通り俺にも傘を与えてくれと、そんなことがあるわけないとわかっていながら切に願っていた。
勇気を出して傘に入れてもらえないか声を掛けるか、コンビニのある十七号館まで走るか、一か八か。そう、考えていた時だった。
「ねえ。これ、あげる」
俺の肩を叩き、そう言ってビニール傘を押し付けた彼女は友人と思しき女性が広げていた傘に笑顔で駆け入った。突然のことに驚き狼狽えることしか出来なかった俺は彼女を目で追う。
その瞬間、少し強い風が吹いて彼女が羽織っていた白いシャツが乱れるとその姿は天使が羽を広げているように見えた。
その時、俺は初めて本当の意味で神の存在を信じたんだ。
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nana(プロフ) - マーク派です🥲素敵な作品をありがとうございます！ (5月7日 2時) (
レス) @page37 id: 52c5480e12 (このIDを非表示/違反報告)
ruko(プロフ) - c128さん» とにかく丁寧に気持ちを表現してみようと書き始めた長い作品なのでそこを汲み取っていただけてとっても嬉しいです😭少しスランプ気味で更新が遅いですが必ず書きたいお話がシリーズ４にあるので頑張りたいと思います🙇🏻♀️ (5月6日 21時) (レス) id: 683ee61126 (このIDを非表示/違反報告)
ruko(プロフ) - 奈胡（元jen）さん» 想定ではシリーズ５まである予定です😂本当に、長い作品なのにここまでお付き合いいただけて嬉しいです🥲全ては色んなことに繋がっているので楽しみにお待ちいただければと思います！ (5月6日 21時) (レス) id: 683ee61126 (このIDを非表示/違反報告)
c128(プロフ) - 本当に言葉選び一つ一つが素敵で、主人公がジェヒョンを大事に思う気持ちが丁寧に痛いほど伝わってきます。ジェヒョン、主人公はあなたのことが大好きだからマクのこと心配しなくてもいいよと私たちみんなで伝えてあげたい！更新楽しみにしてます！ (5月4日 15時) (レス) id: d7b773ac82 (このIDを非表示/違反報告)
奈胡（元jen）(プロフ) - …シリーズ7くらいまでお願いしたいです……主人公ちゃんがこれからどうなるのか…まあすんなりはいかないよな…ああでも幸せに波風が立つのは困る…切なすぎるrukoさん！ (4月29日 8時) (レス) @page35 id: 8b083b7e19 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ruko | 作成日時：2024年3月24日 18時
