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side MINA
夜、騒がしい宴会場からマークが抜け出すところを見た。その彼の表情は思い詰めたような、何か焦りがあるような、何とも言えない表情をしていて。彼を悩ます要因は何となくわかっていたから、だからこそ私は手を差し伸べたかった。
＿＿＿告白しようと思っていたんです。
マークを優しく問いただせば、ほつれた糸が解けるようにぽつらぽつらと言葉を溢していく。告白しようとしていること、でも選んでもらえる自信がないこと。そのくせきっぱりと諦めることは心が拒否しているみたいで、答えが出ない問題に悩み、路を失っている。きっと彼は焦っているのだ。私たちがサークルへは来なくなって、大学を卒業して、社会人になって。
疎遠になる未来に怯え、乱暴で浅い考えに浸っている。
彼はまだたったの十九歳で、青くて若い。
告白するか、諦めるか、それしか考えていない。
もちろん、人生は常に二択しかなく最後は結局のところするかしないかになる。ただそこに行き着くまでの手段は多様であり、考えようによっては人生一発逆転の大チャンスがあるのだ。そう、大チャンスが。
だから私はマークにその秘密を教えた。
賢いマークならそれがどういう意味なのか理解できる。今後どうしていくべきなのかも。
「………ヌナ、ありがとう」
マークは笑った。でも前みたいに口を大きく開けて笑うわけでも歯をにいと見せるわけでもない。決意を染み込ませるかのように、心の中で広がる何かを噛み締めるみたいに口角を少し、本当少しだけ上げて。
私はマークに呪いをかけた。
向こう数年は解けないような呪い。その呪いは、意思さえあれば簡単に解くこともできるけどもしかしたらずっとその呪縛から逃れられないかもしれない。そしてその呪いは純粋なマークをとても狡い大人にさせるということだった。
人生は長い。
私はマークのつぶらな瞳を眺めながら、その瞳の奥にある彼の愛について考えていた。
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nana(プロフ) - マーク派です🥲素敵な作品をありがとうございます！ (5月7日 2時) (
レス) @page37 id: 52c5480e12 (このIDを非表示/違反報告)
ruko(プロフ) - c128さん» とにかく丁寧に気持ちを表現してみようと書き始めた長い作品なのでそこを汲み取っていただけてとっても嬉しいです😭少しスランプ気味で更新が遅いですが必ず書きたいお話がシリーズ４にあるので頑張りたいと思います🙇🏻♀️ (5月6日 21時) (レス) id: 683ee61126 (このIDを非表示/違反報告)
ruko(プロフ) - 奈胡（元jen）さん» 想定ではシリーズ５まである予定です😂本当に、長い作品なのにここまでお付き合いいただけて嬉しいです🥲全ては色んなことに繋がっているので楽しみにお待ちいただければと思います！ (5月6日 21時) (レス) id: 683ee61126 (このIDを非表示/違反報告)
c128(プロフ) - 本当に言葉選び一つ一つが素敵で、主人公がジェヒョンを大事に思う気持ちが丁寧に痛いほど伝わってきます。ジェヒョン、主人公はあなたのことが大好きだからマクのこと心配しなくてもいいよと私たちみんなで伝えてあげたい！更新楽しみにしてます！ (5月4日 15時) (レス) id: d7b773ac82 (このIDを非表示/違反報告)
奈胡（元jen）(プロフ) - …シリーズ7くらいまでお願いしたいです……主人公ちゃんがこれからどうなるのか…まあすんなりはいかないよな…ああでも幸せに波風が立つのは困る…切なすぎるrukoさん！ (4月29日 8時) (レス) @page35 id: 8b083b7e19 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ruko | 作成日時：2024年3月24日 18時
