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その日は晴れやかな青空が広がっていて、気持ちがいいほど暖かく、大教室の窓からはたっぷりと日差しが差し込んでいた。私はその日差しが当たる席を目掛けて歩き、横の席にバッグを置く。席取っておいたよ、とミナに連絡を入れると私は窓の外をぼんやり眺める。今年も、綺麗な桜が咲いていた。
「あっ、」
窓の外を眺めながらミナが来るのを待っていると後ろの席が騒がしくなる。新歓がどうだとか一限がどうだとかそんな話ばかり聞こえてきていて、一年生っていいなぁとか、意外と他人の会話って聞き耳立てちゃうよなぁとか。そんなことばかり考えていた。
「あのっ、この前の」
肩を叩こうとしてやめたのか、こちらに気付けとでも言うように後ろから私の顔の横に手を伸ばし、開いた手を縦にしてを上下に振った。
末広の二重に、柔らかくカーブを描いた目尻、ぷっくりとした涙袋、存在感のない忘れ鼻、口角があがった形のいい口。全体的にキュッと中心に集まったそのパーツたちはそれは可愛らしい顔を創り出していて。
「傘、ありがとうございました」
………傘？
「えっ、………………ああ、あの時の」
私があまりにも思い出せないせいで彼は少し不安気な顔をしていた。思い出せたことがわかると彼はぱっと顔が明るくなって歯をにぃってして笑う。
「ずっとお礼がしたくて」
「いいよあんなの、ただのビニール傘だし。それにちょっと強引だったかなってあの後反省したんだ」
そう言って私が笑うと、「あっ、嫌、でも」と彼はしどろもどろになっている。目はあちこちに泳ぎ、身振り手振りも大きい。
「えっ、誰」
アイスコーヒーを片手にミナは隣に立っていて、物珍しそうにこちらを見る。私と彼の顔を交互に見て首を傾げて。誰って、………あぁ、そうだ、名前を聞いていなかった。
「俺マークです。イ・マーク」
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nana(プロフ) - マーク派です🥲素敵な作品をありがとうございます！ (5月7日 2時) (
レス) @page37 id: 52c5480e12 (このIDを非表示/違反報告)
ruko(プロフ) - c128さん» とにかく丁寧に気持ちを表現してみようと書き始めた長い作品なのでそこを汲み取っていただけてとっても嬉しいです😭少しスランプ気味で更新が遅いですが必ず書きたいお話がシリーズ４にあるので頑張りたいと思います🙇🏻♀️ (5月6日 21時) (レス) id: 683ee61126 (このIDを非表示/違反報告)
ruko(プロフ) - 奈胡（元jen）さん» 想定ではシリーズ５まである予定です😂本当に、長い作品なのにここまでお付き合いいただけて嬉しいです🥲全ては色んなことに繋がっているので楽しみにお待ちいただければと思います！ (5月6日 21時) (レス) id: 683ee61126 (このIDを非表示/違反報告)
c128(プロフ) - 本当に言葉選び一つ一つが素敵で、主人公がジェヒョンを大事に思う気持ちが丁寧に痛いほど伝わってきます。ジェヒョン、主人公はあなたのことが大好きだからマクのこと心配しなくてもいいよと私たちみんなで伝えてあげたい！更新楽しみにしてます！ (5月4日 15時) (レス) id: d7b773ac82 (このIDを非表示/違反報告)
奈胡（元jen）(プロフ) - …シリーズ7くらいまでお願いしたいです……主人公ちゃんがこれからどうなるのか…まあすんなりはいかないよな…ああでも幸せに波風が立つのは困る…切なすぎるrukoさん！ (4月29日 8時) (レス) @page35 id: 8b083b7e19 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ruko | 作成日時：2024年3月24日 18時
