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練習終わりは決まって飲み会が開かれていて、いつもの居酒屋に向かってはいくつか分かれているテーブルになんとなく学年が混ざるように座る。こういう時、ジェヒョンとスーチョンくんと同じ席にならないように私とミナは気をつけていた。けれどこのサークルの最上学年になった手前、私たちにとやかくいう人はいないだろうと鷹を括り、斜向かいに座ることになった私たちは油断していたのだ。キラキラと目を輝かせた一年生たちの格好の餌食となってしまうことも知らず。
「A先輩とジェヒョン先輩が付き合ってるって本当ですか？」
『……そうだよ』
ジェヒョンが微笑みながら答えると一年生の女の子たちは小さく悲鳴をあげて盛り上がっていて、そんな一年生を二年生たちは微笑ましく見ている。
「A先輩のどんなところが好きなんですか？」
『どんなって……』
まだエンジンすら掛かっていない中でのこの質問は正直堪えるけれど私たちはこの数年で学んだことがある。ここで濁した回答をすると別の飲み会でも質問攻めに遭い、さらには合宿でも同じことになると。だからこういうのはもう堂々と、そして一度きりということを強調して話すしかないのだ。
『ぜんぶ、かな』
ジェヒョンが言葉を溢した瞬間、一年生のみならずそこにいた二年、三年生もわっと盛り上がる。女の子たちは顔を赤く染め、男の子たちはやいのやいのと横槍を入れ、ジェヒョンは困ったように笑いながら眉尻を下げていた。
「じゃ、じゃあA先輩は？」
目の前に座る女の子は隠しきれないように口角を上げ、興味津々という言葉が似合うほど身を前に乗り出して私に訊ねる。その瞬間その場にいる一同の視線が私に集まり、私は身動きが取れなくなっていた。何回やってもこの状況ばかりは慣れないと思いつつ、出来るだけ端的に堂々と答える。
「ジェヒョンの隣にいると自分を好きでいられるところ？」
「………それがジェヒョン先輩の好きなところなんですか？例えば優しい、とかカッコいいとかではなく？」
「あ、うん………。というかそういうところも好きだけど…」
「………」
「……隣にいると心が満たされる感じ？この人のために良い人でありたい、誠実でいたいと思う。…ジェヒョンと一緒にいる時のそういう自分は悪くないなって。自分のことを好きになれる。自信をくれるようなところ」
「………」
「あれ、……なんか変なこと言った、かな？」
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nana(プロフ) - マーク派です🥲素敵な作品をありがとうございます！ (5月7日 2時) (
レス) @page37 id: 52c5480e12 (このIDを非表示/違反報告)
ruko(プロフ) - c128さん» とにかく丁寧に気持ちを表現してみようと書き始めた長い作品なのでそこを汲み取っていただけてとっても嬉しいです😭少しスランプ気味で更新が遅いですが必ず書きたいお話がシリーズ４にあるので頑張りたいと思います🙇🏻♀️ (5月6日 21時) (レス) id: 683ee61126 (このIDを非表示/違反報告)
ruko(プロフ) - 奈胡（元jen）さん» 想定ではシリーズ５まである予定です😂本当に、長い作品なのにここまでお付き合いいただけて嬉しいです🥲全ては色んなことに繋がっているので楽しみにお待ちいただければと思います！ (5月6日 21時) (レス) id: 683ee61126 (このIDを非表示/違反報告)
c128(プロフ) - 本当に言葉選び一つ一つが素敵で、主人公がジェヒョンを大事に思う気持ちが丁寧に痛いほど伝わってきます。ジェヒョン、主人公はあなたのことが大好きだからマクのこと心配しなくてもいいよと私たちみんなで伝えてあげたい！更新楽しみにしてます！ (5月4日 15時) (レス) id: d7b773ac82 (このIDを非表示/違反報告)
奈胡（元jen）(プロフ) - …シリーズ7くらいまでお願いしたいです……主人公ちゃんがこれからどうなるのか…まあすんなりはいかないよな…ああでも幸せに波風が立つのは困る…切なすぎるrukoさん！ (4月29日 8時) (レス) @page35 id: 8b083b7e19 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ruko | 作成日時：2024年3月24日 18時
