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side MINA
お手洗いから席に戻ろうとすると距離が近いAとマークが目に入る。二人は私に背を向けている状態だから何をしているのかはここからでは見えないけれど何やら楽しげな様子。
「放っておいていいんですか？ジェヒョン先輩」
やれやれと思いながら違うテーブルにいたジェヒョンにおどけるように声をかける。ジェヒョンはどうしたの？とでもいうように柔らかく眉を上げた。
「あれは強敵かもよ？」
『ん？』
「……ま、頑張ってね」
困惑した目つきをしているジェヒョンを横目に私は二人を見る。マークがAに向けている視線はほんのり熱を帯びていて、それでいてさっきまであんなにあどけない表情を見せていたのに急に色気のある横顔をしているから思わずハッとした。
……たぶん、もうすでに手遅れ。
ああ、私、マークが悲しむところは見たくないのにな。マークを応援してあげたいけどジェヒョンは友達だし。ちょっと相手が悪すぎる。奪っちゃえ！って気持ちと取られちゃってもいいの？って気持ち。
……Aがあと一人増えてくれたらな。
「……え？」
「だーかーら、ジェヒョンに強敵が現れたかもって話」
「……なにそれ。どういうこと？」
「あれは強い。二人の初めての危機かも」
「全然話掴めないんだけど。……ってか何楽しそうにしてんの」
「見ててちょっと面白いから」
「どっちの味方なんだよ……」
「どっちも？というか私はAの友達だから。Aが幸せならどっちでも。……案外ジェヒョンでもその子でもない人がAを幸せにしてくれるかもしれないしね」
「……はぁ、ジェヒョンも何やってんだか」
インターン終わりのスーチョンと駅で合流し、手を繋いで歩く帰り道。春の軽やかな風は夜になると少しだけ肌を刺すような冷たさを纏っていて、その風がスーチョンの髪を柔らかに揺らす。
「まぁ、かもって話だから」
「………」
「あははっ、そんな顔しないの」
スーチョンは私を睨むようにじーっと見つめた後、繋いでいない方の手で私の頰をむぎゅっと挟んだ。それから親指と人差し指でつねって横にひっぱったり縦に動かしたりしてそっと唇に影を落とした後、また何もなかったかのように私の頰を触る。
これをする時のスーチョンは甘えたいときの合図だ。
だから私は口答えせずにされるがまま。
マークに会ったら、きっとスーチョンも好きになると思うよ。そんな言葉は胸にしまっておいた。
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nana(プロフ) - マーク派です🥲素敵な作品をありがとうございます！ (5月7日 2時) (
レス) @page37 id: 52c5480e12 (このIDを非表示/違反報告)
ruko(プロフ) - c128さん» とにかく丁寧に気持ちを表現してみようと書き始めた長い作品なのでそこを汲み取っていただけてとっても嬉しいです😭少しスランプ気味で更新が遅いですが必ず書きたいお話がシリーズ４にあるので頑張りたいと思います🙇🏻♀️ (5月6日 21時) (レス) id: 683ee61126 (このIDを非表示/違反報告)
ruko(プロフ) - 奈胡（元jen）さん» 想定ではシリーズ５まである予定です😂本当に、長い作品なのにここまでお付き合いいただけて嬉しいです🥲全ては色んなことに繋がっているので楽しみにお待ちいただければと思います！ (5月6日 21時) (レス) id: 683ee61126 (このIDを非表示/違反報告)
c128(プロフ) - 本当に言葉選び一つ一つが素敵で、主人公がジェヒョンを大事に思う気持ちが丁寧に痛いほど伝わってきます。ジェヒョン、主人公はあなたのことが大好きだからマクのこと心配しなくてもいいよと私たちみんなで伝えてあげたい！更新楽しみにしてます！ (5月4日 15時) (レス) id: d7b773ac82 (このIDを非表示/違反報告)
奈胡（元jen）(プロフ) - …シリーズ7くらいまでお願いしたいです……主人公ちゃんがこれからどうなるのか…まあすんなりはいかないよな…ああでも幸せに波風が立つのは困る…切なすぎるrukoさん！ (4月29日 8時) (レス) @page35 id: 8b083b7e19 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ruko | 作成日時：2024年3月24日 18時
