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雨粒が窓に張り付くのが見え、その後アスファルトを叩きつけるような雨音が聞こえ始める。しばらくその雨音に耳を傾けた後に少し開いていた窓を閉めると、その雨音はガラスを叩くだけの鈍い音へと変わり強弱を弱めた。
「インターンどこ申し込む？」
「IT系かなぁ。他にも気になるところがあれば申し込もうかなと思ってるけどまだ軸が全然。ミナは？」
「私は航空系か出版社とか。でも悩む。金融も行ったほうが潰しは効きそうだけど…」
「インターン用のESもそろそろ添削しないとだね…」
大きな溜息を同時に漏らし窓の外を眺める。
私たちは大学三年生になった。この頃、嫌でも就活を意識して将来について真剣に考えるようになっていて、ミナと話すことといえばそればかり。新卒は大手に行けとも聞くし、転職の時代だとも聞く。業界、仕事内容、やりがい、福利厚生、ワークライフバランス。就職四季報を読んでもネットを調べても、どれも輪郭がぼんやりとしていて具体的なイメージを思い描くことができないでいた。本当に仕事にしたいことって何だろう。
「ジェヒョンは？」
「出版とか広告系かなって」
「うわ〜、ジェヒョンっぽい」
「スーチョンくんは？」
「ITかコンサルだって」
「うわぁ〜、スーチョンくんっぽい」
想像を裏切らないよねとミナが言えば、ぼんやりと明後日を眺めていた私たちはゆっくりと目を合わせ、笑った。
「てかゼミどう？」
「楽しいよ。ちょっと癖強いメンバーばかりだけど」
「いいな〜。こっちはもう真面目な人ばっかりで場違い感が凄い」
あれだけ同じ授業を取っていた私たちはもちろん同じゼミを希望していたのだけれど抽選の結果ミナだけ外れてしまった。こればかりは仕方ないことだけどその時ばかりは永遠の別れのような抱擁をしたのを覚えている。もうOB訪問してるらしいよとか、それは早すぎるね、なんてしばらく雑談とも愚痴とも取れる話をしているとさきほどまで混んでいたカフェテリアは次第に人が少なくなっていた。そんな珍しいこともあるものだなと思ったけれど、……あ、そうだ。
「もうそろそろ礼拝の時間じゃない？」
私がそう言えば、そうだったとミナは顔を歪め、私たちは慌ててそこを出てチャペルへと駆けた。
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nana(プロフ) - マーク派です🥲素敵な作品をありがとうございます！ (5月7日 2時) (
レス) @page37 id: 52c5480e12 (このIDを非表示/違反報告)
ruko(プロフ) - c128さん» とにかく丁寧に気持ちを表現してみようと書き始めた長い作品なのでそこを汲み取っていただけてとっても嬉しいです😭少しスランプ気味で更新が遅いですが必ず書きたいお話がシリーズ４にあるので頑張りたいと思います🙇🏻♀️ (5月6日 21時) (レス) id: 683ee61126 (このIDを非表示/違反報告)
ruko(プロフ) - 奈胡（元jen）さん» 想定ではシリーズ５まである予定です😂本当に、長い作品なのにここまでお付き合いいただけて嬉しいです🥲全ては色んなことに繋がっているので楽しみにお待ちいただければと思います！ (5月6日 21時) (レス) id: 683ee61126 (このIDを非表示/違反報告)
c128(プロフ) - 本当に言葉選び一つ一つが素敵で、主人公がジェヒョンを大事に思う気持ちが丁寧に痛いほど伝わってきます。ジェヒョン、主人公はあなたのことが大好きだからマクのこと心配しなくてもいいよと私たちみんなで伝えてあげたい！更新楽しみにしてます！ (5月4日 15時) (レス) id: d7b773ac82 (このIDを非表示/違反報告)
奈胡（元jen）(プロフ) - …シリーズ7くらいまでお願いしたいです……主人公ちゃんがこれからどうなるのか…まあすんなりはいかないよな…ああでも幸せに波風が立つのは困る…切なすぎるrukoさん！ (4月29日 8時) (レス) @page35 id: 8b083b7e19 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ruko | 作成日時：2024年3月24日 18時
