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映画までは少し時間が余っていて、先にお風呂に入っていいよと言ってくれたので借りることにした。いつもの化粧水と乳液、美容液をつける。肌にたっぷり馴染ませて、仕上げに頰をぽんっと叩いた。
『かわいい。赤ちゃんだね』
部屋に戻ってきて、ジェヒョンの開口一番はそれだった。赤ちゃんって、なんだそれ。そんな見せ物じゃないからまじまじと見ないで欲しい。ちょっとした毛穴とかスキンケアだけじゃ隠せないんだから。
「恥ずかしいから見ないで」
『無理』
「こっちがむり」
『むりでーす。隣に来てくださーい』
半ば強引に腕を引かれてソファにちょこんと座る。
『うん、かわいい』
「……かわいくない」
『本当にかわいい』
「じゃあ、メイクしてるのとすっぴんどっちが可愛い？」
面倒な質問をしているのは自分でもわかる。ただ、手のひらに踊らされているのが悔しいのだ。困らせたくて意地悪したくなる気持ちが今少しだけわかった。
『んー、メイクしてる時は綺麗。すっぴんはかわいい。どっちも好き。だけど、化粧を落とした無防備なところを見れるのは俺だけでしょ？だからこっち』
そのくせに、あんまりにも真剣な顔をして言うから。また、すきだなぁって思って。
……負けを認めた。
ジェヒョンが間接照明をつけて、テレビのボリュームを少し上げる。テーブルにはジェヒョンが買ってきてくれていたコーラとポップコーン。お揃いのマグカップ。映画を観る時は絶対にコーラとポップコーンだって言ってたの、覚えててくれたんだなって。そうしたらたまらなく愛おしくなってそっとキスをした。
映画を観終わった後、ジェヒョンはシャワーを浴びてくると言った。眠かったら先に寝ていいよというのでとりあえずベッドの上で待つことに。
『まだ起きてた？』
「うん」
自分の家じゃない場所で誰かを待つのってあんまり慣れないからかなんだか長く感じた。実際はたぶん、そんなに時間がかかっていないのだろうけど。なんだか急にさみしくなって早く来て、とベッドにたぐり寄せる。
『大胆だね？』
「黙って」
『ごめんなさい』
そう言って、ジェヒョンは自分の左腕を私の首下にくぐらせ抱き寄せた。ふたりで並ぶベッドは少し窮屈だ。寝返りは自由には打てなさそうだし、掛け布団だってどちらかが巻き取れそうなほどだった。けれど、その窮屈ささえもいとおしい。
見つめあって笑い合う。
ジェヒョンが私の額にそっと口付けをした。
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ruko(プロフ) - 奈胡（元jen）さん» 前回もコメントいただいてましたよね、本当に嬉しいです😭お忙しい中ありがとうございます。意識している世界観を汲み取っていただき…♡嬉しいです✊🏻 (3月24日 18時) (
レス) id: 683ee61126 (このIDを非表示/違反報告)
ruko(プロフ) - おもちさん» そう言っていただけて嬉しいです😭😭お優しいお言葉ありがとうございます♡ (3月24日 18時) (レス) id: 683ee61126 (このIDを非表示/違反報告)
ruko(プロフ) - ナオさん» コメントいただきとっても嬉しいです。そう言っていただけると活力になります、ありがとうございます☺️ (3月24日 18時) (レス) @page50 id: 683ee61126 (このIDを非表示/違反報告)
奈胡（元jen）(プロフ) - こんな風に優しくて平和で穏やかなストーリー、癒されまくっています 普通の恋人同士なのにすごく素敵 続きも楽しみにしています (3月16日 2時) (レス) @page50 id: 8b083b7e19 (このIDを非表示/違反報告)
おもち(プロフ) - 1から更新されるたびにわくわく、どきどき、きゅんきゅんした気持ちで読ませてもらってます♡これからも楽しみにしてます！ (3月16日 0時) (レス) @page50 id: db91ee34e8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ruko | 作成日時：2024年1月29日 22時
