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その日は珍しくジェヒョンと現地集合していた。いつもは一緒に家を出るか、駅に迎えにくることがほとんどだったのでこうしてデートで待ち合わせするのは本当に久し振りだった。待ち合わせ場所にいた彼は正装とでもいうようなカッチリとしたスタイルで、ネイビーのセットアップに中に私が好きなワイシャツを忍ばせている。いつも無造作に下されている前髪はこの日はキッチリと上げられていていつもよりぐんと大人っぽく見えた。
一目惚れって、きっとこういうことを言うんだろうな。彼の瞬きひとつでさえスローモーションに見える。目、鼻、口を順番に目でなぞれば、途端に肋骨の中で心臓が暴れ出し、彼は私の心を連れ去ろうとする。目も心も身体ごとぜんぶ惹き寄せられてしまうのだ。
『A』
改札を通り抜ける電子音、電車が走り出す音、歩く靴の音、人の声、全部全部聞こえなくなって、いとおしい人の声だけが聞こえる。
「お待たせ」
『綺麗だね』
ジェヒョンは上から下まで一瞥した後にそう言った。いつもより強めに巻かれた髪、張りのある艶やかな黒いワンピース、真っ赤なピンヒールは指定されたドレスコードを意識したつもりだ。
「ふふっ、ありがとう」
『遠かったでしょ。こんなに綺麗な子を一人で電車に乗せるなんてダメだね俺』
「ううん、音楽聴いてたらすぐだったよ」
『そっか。じゃあ行こうか』
駅前でタクシーを止め、ジェヒョンは住所を告げる。タクシーは海沿いを走り続けた。二十分ほど乗った先にあったのは海の上に浮かぶ小さなレストラン。ホテルに併設されているそのレストランは宿泊客じゃなくても利用できるようで、ジェヒョンは名前を告げると黒服のウエイターが私たちを案内した。
窓際のその席は、本当にすぐ目の前に海があった。とても大きな波が来たらその窓から波が入り込んでしまうのではないかと思うほどの近さだ。その席は全面ガラス張りで、窓からは潮風が吹き込んできている。
ウエイターはコースの説明をして、ドリンクを尋ねる。ジェヒョンはワインリストを少し見て、それから私が好きな爽やかな白ワインを頼んだ。
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ruko(プロフ) - 奈胡（元jen）さん» 前回もコメントいただいてましたよね、本当に嬉しいです😭お忙しい中ありがとうございます。意識している世界観を汲み取っていただき…♡嬉しいです✊🏻 (3月24日 18時) (
レス) id: 683ee61126 (このIDを非表示/違反報告)
ruko(プロフ) - おもちさん» そう言っていただけて嬉しいです😭😭お優しいお言葉ありがとうございます♡ (3月24日 18時) (レス) id: 683ee61126 (このIDを非表示/違反報告)
ruko(プロフ) - ナオさん» コメントいただきとっても嬉しいです。そう言っていただけると活力になります、ありがとうございます☺️ (3月24日 18時) (レス) @page50 id: 683ee61126 (このIDを非表示/違反報告)
奈胡（元jen）(プロフ) - こんな風に優しくて平和で穏やかなストーリー、癒されまくっています 普通の恋人同士なのにすごく素敵 続きも楽しみにしています (3月16日 2時) (レス) @page50 id: 8b083b7e19 (このIDを非表示/違反報告)
おもち(プロフ) - 1から更新されるたびにわくわく、どきどき、きゅんきゅんした気持ちで読ませてもらってます♡これからも楽しみにしてます！ (3月16日 0時) (レス) @page50 id: db91ee34e8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ruko | 作成日時：2024年1月29日 22時
