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開いた口が塞がらない様子のスヨンちゃんとリアちゃん。ミナとスーチョンくんはやれやれと言った表情をしていて、スンウたちは知らなかったの？と驚いていた。
『Aと付き合ってるんだ』
ジェヒョンはそう言って私の瞳を見た。ただ、まっすぐと。私はなんだか目を逸らすことができなくて、そこに立ち尽くしていた。もう一度スヨンちゃんに視線を戻すと、ひどく傷ついたような表情をしていて、瞳が揺れているのが見えた。この子を悲しませてはいけないと思った。この子はジェヒョンのことが本当に好きなのだと。
それからスヨンちゃんは一瞬顔を歪めて、笑った。笑って、お似合いです。と私に言った。それが本心でないことくらい、スヨンちゃんの気持ちに気づいてすらいなかったスンウだってわかるだろう。胸に何かが突き刺さったように苦しかった。私はありがとうと返すのが精一杯でその後の記憶はあまりない。誰かの話に適当に頷いてはその場をやり過ごしていたのだと思う。
その日の夜、ジェヒョンは家へ来た。ただいまと慣れた手つきで鍵を回しては、スリッパを出し部屋へ入る。いつもなら荷物を置いてそのままシャワーへ直行するはずなのに、今日は違った。
『………なんかあった？』
ダウンライトの灯りだけの部屋。いつもなら暖かみを感じるはずなのに、今日はそれがなぜか寂しく感じる。
『話してみて』
ふわりと舞うような優しい声で、私の目の下を撫でる。
ずっと考えていた。出口のない迷路に迷い込んでしまったのかと錯覚するほどに。どうしなければならないのか答えは明白で。ただどう伝えるのが正解なのか、ずっと、考えていた。
『……きょうのこと？』
ジェヒョンは私の目の下をずっと撫でていて私の言葉を待っているようだった。
「スヨンちゃん、たぶん、ジェヒョンのこと本当にすきだよ」
『不安になった？』
「……ううん、そうじゃないの」
ジェヒョンからの気持ちに不安になることはない。
ただ。
「あの子のこと、傷つけちゃだめだよ」
ただ恋愛をしているだけで誰かを傷つけていると知った。どうしようもないことだけれど、意図的に傷つけるようなことだけはしてほしくなかった。
「誠実に答えてあげてね」
『……うん、わかった』
ジェヒョンは優しく微笑んで、それから私を抱きしめた。
『本当に心が綺麗だね』
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ruko(プロフ) - 奈胡（元jen）さん» 前回もコメントいただいてましたよね、本当に嬉しいです😭お忙しい中ありがとうございます。意識している世界観を汲み取っていただき…♡嬉しいです✊🏻 (3月24日 18時) (
レス) id: 683ee61126 (このIDを非表示/違反報告)
ruko(プロフ) - おもちさん» そう言っていただけて嬉しいです😭😭お優しいお言葉ありがとうございます♡ (3月24日 18時) (レス) id: 683ee61126 (このIDを非表示/違反報告)
ruko(プロフ) - ナオさん» コメントいただきとっても嬉しいです。そう言っていただけると活力になります、ありがとうございます☺️ (3月24日 18時) (レス) @page50 id: 683ee61126 (このIDを非表示/違反報告)
奈胡（元jen）(プロフ) - こんな風に優しくて平和で穏やかなストーリー、癒されまくっています 普通の恋人同士なのにすごく素敵 続きも楽しみにしています (3月16日 2時) (レス) @page50 id: 8b083b7e19 (このIDを非表示/違反報告)
おもち(プロフ) - 1から更新されるたびにわくわく、どきどき、きゅんきゅんした気持ちで読ませてもらってます♡これからも楽しみにしてます！ (3月16日 0時) (レス) @page50 id: db91ee34e8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ruko | 作成日時：2024年1月29日 22時
