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私とミナは腕を組んで歩いては、時折声掛けをして。次は何食べる？なんて言いながら過ごした。キャンパスのこの並木道は両サイドに模擬店がずらりと並んでいて行き交う人でごった返している。そこを歩いていると急に男の人が立ち塞がって、インスタを交換しようと言い出した。こういうのは無難に通り過ぎるのが吉と決まっている。
「ねえ、交換しようよ」
変なのに捕まってしまったと落ち込む。前の方を見るとジェヒョンはスーチョンくんと話し込んでいて気づかない。
「すみません、インスタやってなくて」
「そんなことある？いいじゃん、交換するだけだし」
目の前にいる男は諦めが悪いようで貼り付けた笑顔を浮かべても引き下がらなかった。あの時点で無視すればよかったかも。たぶんそれがきっと顔に出ていて、そんなに嫌？と聞かれる。そりゃあ嫌ですとも。何のメリットがあって、私とミナがあなたたちと。
『A、行こう』
そう言って私の手を引くジェヒョン。………遅い。
「俺、いまこの子と話して『俺の彼女に何か用ですか？』
そう言うと、その男の人たちは黙り込んで。私たちはその場を後にした。ぐんぐん歩くスピードが速くなって、私は小走りになる。十七号館の裏まで進み、急にジェヒョンが立ち止まった。
「ジェヒョン？」
『今すぐ抱きしめたい…』
「えっ？」
大きなため息をついて、人差し指で目尻皺を少し掻いて、余裕のなさそうな顔で言った。
『いつも隣にいたから安心してた』
「………」
『もっと、ちゃんと俺のだってわからせないと』
「はは、なにそれ」
そう笑うとジェヒョンは首を振ってこっちの話、と呟いた。
『……もうこのまま帰っちゃおうか』
「ダメだよ。テヨン先輩、打ち上げにジェヒョンが来るの楽しみにしてるんだから」
しゅん、と音が聞こえてきそうなほどに肩を落とし、下唇を突き出しているジェヒョン。
「ふはっ、私の真似してるの？」
『え？』
「拗ねると下唇を突き出すところ」
そう指摘するとジェヒョンは急に機嫌が良くなって、私の手を握った。そのまま踵を返し鼻歌混じりに歩き出す。つくづくこの男は現金な人だなと笑った。
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ruko(プロフ) - 奈胡（元jen）さん» 前回もコメントいただいてましたよね、本当に嬉しいです😭お忙しい中ありがとうございます。意識している世界観を汲み取っていただき…♡嬉しいです✊🏻 (3月24日 18時) (
レス) id: 683ee61126 (このIDを非表示/違反報告)
ruko(プロフ) - おもちさん» そう言っていただけて嬉しいです😭😭お優しいお言葉ありがとうございます♡ (3月24日 18時) (レス) id: 683ee61126 (このIDを非表示/違反報告)
ruko(プロフ) - ナオさん» コメントいただきとっても嬉しいです。そう言っていただけると活力になります、ありがとうございます☺️ (3月24日 18時) (レス) @page50 id: 683ee61126 (このIDを非表示/違反報告)
奈胡（元jen）(プロフ) - こんな風に優しくて平和で穏やかなストーリー、癒されまくっています 普通の恋人同士なのにすごく素敵 続きも楽しみにしています (3月16日 2時) (レス) @page50 id: 8b083b7e19 (このIDを非表示/違反報告)
おもち(プロフ) - 1から更新されるたびにわくわく、どきどき、きゅんきゅんした気持ちで読ませてもらってます♡これからも楽しみにしてます！ (3月16日 0時) (レス) @page50 id: db91ee34e8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ruko | 作成日時：2024年1月29日 22時
