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ジェヒョンにもらった花束を花瓶に移し替える。ジェヒョンが私を想って贈ってくれたもの。リボンひとつ解くのすらもったいなくて、ずっとこのままにしておきたいとさえ思う。言葉じゃ伝えきれないから人は想いを物に託すというけれどジェヒョンはどんな気持ちでこの花を束ねてくれたのかな。テーブルの上に置かれたその花は部屋のどこにいても見える位置にある。いつでもジェヒョンを感じられる気がして。また、彼を好きだと実感した。
好きってすごい。あまりにも胸がいっぱいでお腹が空かなかった。だからお風呂に入って、髪を乾かして。携帯を見るとジェヒョンから今日の写真が送られてきていた。
パスタを前にスプーンとフォークを顔の横に持ってポーズをするジェヒョン。ピザが大きくて顔の大きさと比べる私。上機嫌に歌っているジェヒョンの横顔。ピースするジェヒョン。海。夕日。足跡。夕日をスマホに収める私の後ろ姿。私の横顔。花束を持って笑う私。私とジェヒョン。夕日と海をバックに花束を持つジェヒョンの後ろ姿。夕日と海と花束。
写真からその時の香りや音、感情が鮮明に脳裏に浮かんだ。私はこの写真を見る度に今日を思い出して泣いてしまうのだと思う。私の人生で一番幸せな日。これ以上ない幸せが確かに降り注いでいる。そうやってしばらく写真を眺め、ジェヒョンに連絡しようかなと思っていると無機質な電子音が部屋に響いた。
『……もしもし』
「もしもし」
『ふはっ、』
「なぁに」
『緊張した』
電話するの初めてだよねとジェヒョンが言う。
「確かに、意外と初めてかも。………緊張したんだ」
『うん、した』
「私も今ちょっと緊張してる」
『……何してた？』
お風呂に入って、髪の毛乾かして。それでジェヒョンに連絡しようかなって思ってたとこだよ。そう言ったらジェヒョンは一緒だと言った。うん、一緒。電話だともっと声が低く聞こえる。なんかこう、深い声。ずっと聞いていたくなる。
『Aはなんだか甘えたな声してるよ』
「……そうかな」
『うん』
「ジェヒョンが好きだからだ」
『………本当に。Aって意外と大胆っていうか、愛情表現するタイプだよね』
「好きな人にだけね」
ジェヒョンは噛み締めるように、『うん』と言う。だから私も「うん」と返した。ただそれだけなのにどうしようもなく胸は締め付けられ、それさえも愛おしかった。
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ruko(プロフ) - 奈胡（元jen）さん» 前回もコメントいただいてましたよね、本当に嬉しいです😭お忙しい中ありがとうございます。意識している世界観を汲み取っていただき…♡嬉しいです✊🏻 (3月24日 18時) (
レス) id: 683ee61126 (このIDを非表示/違反報告)
ruko(プロフ) - おもちさん» そう言っていただけて嬉しいです😭😭お優しいお言葉ありがとうございます♡ (3月24日 18時) (レス) id: 683ee61126 (このIDを非表示/違反報告)
ruko(プロフ) - ナオさん» コメントいただきとっても嬉しいです。そう言っていただけると活力になります、ありがとうございます☺️ (3月24日 18時) (レス) @page50 id: 683ee61126 (このIDを非表示/違反報告)
奈胡（元jen）(プロフ) - こんな風に優しくて平和で穏やかなストーリー、癒されまくっています 普通の恋人同士なのにすごく素敵 続きも楽しみにしています (3月16日 2時) (レス) @page50 id: 8b083b7e19 (このIDを非表示/違反報告)
おもち(プロフ) - 1から更新されるたびにわくわく、どきどき、きゅんきゅんした気持ちで読ませてもらってます♡これからも楽しみにしてます！ (3月16日 0時) (レス) @page50 id: db91ee34e8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ruko | 作成日時：2024年1月29日 22時
