養って！乙骨くん！【呪術廻戦】

１７話 ページ19

Aは一旦部屋に戻り昨日購入した服に着替えた



フリルのついた襟が可愛い濃いオレンジ色の洋服と黒色のひらひらしたミニスカート


靴はAの要望でパンプスになった








『野薔薇ちゃん天才…！』








鏡の前に立ちくるりと回るとスカートがふわっと広がりAのテンションが爆上がりした




釘崎のファッションセンスは抜群だった









『Aちゃん今日も可愛い〜』







自分で自分を褒めちぎりながら髪の毛をセットする



部屋で一人こんなことを言っているなんて知られたら特に釘崎あたりにはドン引きされて距離を置かれるだろう




自己肯定感の高いAにとっては当たり前のことだった。




まあ顔だけは良いので。









乙骨に褒めてもらおうと元気よく部屋を飛び出した





たまたま部屋の前を通り過ぎた真希を捕まえて服の感想を言わせることにした









「離せッ、私は関係ねーだろ…！！」







『Aちゃん今日も可愛いって言え！美人女が！』







「褒めてんのか貶してんのかどっちだよ！！」









真希の腕を掴み離そうとしない





すぐに逃げてやろうと思い腕を振り解こうとするがびくともしなかった



真希に失礼なことを言いまくっていたがAもそれなりに力が強かった。








「お前人に言えねぇだろ！ゴリラが！」







『ピヨピヨのヒヨコちゃんですぅ〜』







「根に持ってんのかよめんどくせぇ！」










面倒になったのでAに従うことにした。










「あー、カワイイカワイイ。さっすが結婚詐欺師」







『こんのっ…！！！』











『見てろよ！！今に真希ちゃんよりもおっきい胸になって負かしてやるんだから…』










「あ、憂太だ」







『嘘っ、』




「嘘。」









ばっ！と後ろを振り返ったが人の姿なんてなかった。




真希が挑発的に微笑みAを見下ろした











『この性悪が…！！』









「お前だけには言われたくない」










子供のように騒がしく怒り真希を下から睨むAとは対照的に真希は口角を上げてニヤニヤと笑っている









『もういい！！のっぽ！メガネ！！ばか！！』








「小学生並みの語彙だな」









『うっさい！！』











そっちから突っかかってきたくせに。変な奴





乙骨の所に向かっているAの背中を見ながら自然と自分が笑っていたことに気が付いた。

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