逃げたい。17 ページ19
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「…実はさ。Aが素直にこっちに来てくれれば、オトモダチやらセンセイやら何やら…、全員、逃がすつもりだったんだよね」
淡々と、静かな声色で彼は語りかけてきた。ヴィランの戯言。そう分かっていても、耳を傾けてしまう。
「Aが駄々をこねずに大人しく着いてくれば…、こうなる事はなかった。」
「凝固ッ…！！ッ聞くな、…！！！」
相澤ちゃんは必死で私に語りかけた。
ヒーローとして。教師として。きっとどちらの使命感もあったのだろう。
────私だって、聞いたらいけないことは分かっている。
だが、この耳はどうしてもその音を拾ってしまっていた。
「子供が悪ぅい大人に恐怖で震えて、ビクビク怯えることはなかった。ヒーロー…、相澤センセイだってこうなることもなかったんだ。
全て、お前のせいだよ。A」
まるで、重しが乗っかったかのような気がした。自分のせい。その言葉は、私には重くて、重すぎて。
『────私の、せい。』
復唱してしまえば、その重さは倍増するなんて事、分かっていたのに。
あまりもの重さに耐えきれなかった。
足がコンクリートで固められたように動かない。は、ひゅ、と喉から音がして目の前がグニャリと歪んだ。
「────死柄木弔」
彼の後ろから、黒い霧がズズズッ…と染みが広がるようにして出てくる。
だが相澤ちゃんは地面に叩きつけられていて、私は足が動かなくて。それを見る事しか出来なかった。
「黒霧。13号はやったのか」
「行動不能には出来たものの、散らし損ねた生徒がおりまして……、一名逃げました」
「…………は？」
────行動不能。一名、逃げた。
13号先生が行動不能になったことを恐れるべきか。助けを呼びに行けたことを喜ぶべきか。
でも、あと少しでヒーローが来るのは確実だろう。…なら、あともう少し。あともう少し、頑張れば。
「はー…はあーー。黒霧、おまえ…おまえがワープゲートじゃなかったら粉々にしたよ…。
さすがに何十人ものプロ相手じゃ敵わない。Aは怯えてこっちに敵意を持ったし…、
ゲームオーバーだ。あーあ…
────帰ろっか。
静かにそう呟く彼を見て、不思議に思う。可笑しい。なんでこうもあっさり引くんだ？
今帰ったら雄英の危機意識が上がるだけ、大きなメリットなんてないだろうに。
ふと横に視線を向けると、
緑色の瞳と目が合った。
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なつみ - 早く続きがみたい!!!!!早く戻って来てください!!!!! (2022年5月12日 21時) (
レス) @page43 id: 8f19dbd458 (このIDを非表示/違反報告)
ロスト(プロフ) - ブロッコリーさん» それなw夢主……ご愁傷さま(￣∇￣) (2021年7月24日 16時) (レス) id: 467929d968 (このIDを非表示/違反報告)
ブロッコリー - 下に同じく…まぁ次回くるならくるで夢主大変そ…ご愁傷さま(*^^*) (2021年7月18日 1時) (レス) id: eac5d2add4 (このIDを非表示/違反報告)
ロスト(プロフ) - 面白いのに更新停止……戻ってくるといいなぁ…… (2021年6月13日 23時) (レス) id: 467929d968 (このIDを非表示/違反報告)
だしこんぶ - 姫はじめって何話ですかァァァァ (2021年4月1日 19時) (レス) id: f0f86e4d5d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：イケメンになりたい。
| 作成日時：2019年12月1日 16時
