28 質問ゲーム ページ29
＿＿＿＿＿＿
.
いつの間にか見られていたことを想像して、一気に顔に熱が集中する。
唇カサカサしてなかったかな、リップちゃんと塗っておけばよかったな、とか色々過ぎっていく。
「佐倉？ 顔赤いけど大丈夫？」
『大丈夫じゃないに決まってるじゃないですか！！』
「ええ？！ どうした体調悪かったのか！？」
『違うー！！！』
もう何なのこの鈍感野郎…
いつまで経ってもピュアすぎるんだろうな…
そんな私の心に気づかない先生は、"無理はするなよ"なんて的外れな言葉をかけてきた。
『…もういいや、他にはないんですか？』
「他！？ んー…逆に質問してくれたら言いやすい…かも？」
『質問…』
予想外の展開だけど、もし答えてくれたらそれはそれで嬉しいし乗ってみようかな。
ドンも効果音がつきそうなくらいしっかり構えてくる姿に、思わず笑みが零れた。
『じゃあ、私の誕生日は？ 担任であれどクラス全員の誕生日を覚えてるとは思えないなぁ」
そう、先生は私を特別視してると言ってくれた。
ならばきっと誕生日だって覚えてくれてるはず！！
「___9.11だろ？」
『えっ』
「あれ、違った？」
『せ、正解です！！えぇなんで覚えてるのー？！』
自分から出したくせに、いざ当てられると驚いてしまう。
それも当たり前のように発するから、余計に気になってしまう。
「去年バンドのメンバーで誕生日会した話」
『あ、したした』
「その時に聞いたの覚えてたよ」
『うわぁ…その話してて良かった…』
「なんだよそれ。
＿＿＿＿＿＿そういえば来週だな、誕生日」
と柔らかく笑う先生。
まだ誕生日でもないのに、こんな笑顔見れるんなら今日が誕生日でもいいなんて思ってしまう。
『日曜だし、デートしたい』
「は、はぁ！？」
『誕生日プレゼントはデート！！！』
「無理無理無理！！」
『何で！！』
「言ったろ、俺とお前は＿＿＿...『分かってるよそんなこと』
あんなこと言って、泊まらせおいて
今更またその言葉で壁を作ろうなんて
そんなこと絶対させない。
ネクタイを引っ張って、少し顔を上げる
驚いた顔を視界に入れながら
頬に唇を当てた。
「＿＿＿＿＿＿、」
『………ｯ』
きっと驚いた先生の瞳には
林檎のように赤く染った私が映っているに違いない。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 187人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ヒロアカ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
R E N(プロフ) - 始めまして！！ＲＥＮと言います！！なんとなく、ヒロアカの夢を探していたらこの作品と出会いました！！とっても好きです！！はい！！更新、待たせてください！！ (2022年6月21日 16時) (
レス) id: 421fc06055 (このIDを非表示/違反報告)
ふわ - すっごく好きです！！更新待ってます…！！ (2022年6月3日 22時) (レス) id: 500e077a21 (このIDを非表示/違反報告)
Ray.(プロフ) - 稲荷狐さんさん» 私もそのコメントにニヤケ面が止まらないでございます…！ありがとうございます！！亀更新ですが、見守ってくれたら嬉しいです。これからもよろしくお願い致します！ (2021年9月8日 16時) (レス) id: 6a8a3c2907 (このIDを非表示/違反報告)
稲荷狐さん(プロフ) - え、切島が可愛すぎて表情筋が働かない…（訳：勝手に顔がニヤける） (2021年8月26日 22時) (レス) id: d2f11fc73b (このIDを非表示/違反報告)
Ray.(プロフ) - 桧さん» またコメントうれちい…ありがとうございます泣 すごくシンプルで分かりやすいです、語彙力なんてなくても桧さんは存在が素晴らしいので何でもアリでーす！笑 先程更新したのでぜひ見てください♪ (2021年8月24日 12時) (レス) id: 6a8a3c2907 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：Ray. x他1人 | 作成日時：2020年8月11日 22時
