私のカレ (ページ30)

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28話ページ30

Aside

さとちゃんとショッピングモールへ入った。

さ「なんか、欲しいものとかあるかー？」

私『うーん、あっ、しおり。』

歩いているとしおりが目に入った。

さ「お、これかわいいな。」

私『だよねっ！』

さ「栞にするか？」

私『うん！』

さ「分かった。あ、せっかくだし押し花を栞にしたらどうだ？」

私『あ！それいい！！さすがさとちゃん！』

さ「まっ、誕生日だし市販のものより作った方が記憶に残るだろ？」

私『確かに！』

話しているうちに花屋に着いた。

私『何がいいと思う？』

さ「うーん、バラとか、たんぽぽとか……あっ、水仙とかどうだ？」

私『水仙かぁ……。』

呟きながら白い水仙を手に取り、それに続きさとちゃんも黄色い水仙を手に取る。

私『綺麗……。』

さ「だろ？」

私『うん！水仙の栞にする！』

さ「黄色でいいよな？」

私『うん』

さ「じゃあ、俺今日作ってくるから楽しみに待ってて。」

私『分かった！ありがとう。』

帰り道、昔さとちゃんとよく遊んでいた公園に足を運ぶ。

私『懐かしー』

さ「だなぁ。」

しばらく沈黙が続く。

街灯に照らされた公園に、2人の影がよく目立っている。

さとちゃんは、今何を考えているのかな？

そんなことを思っているとさとちゃんが口を開く

さ「なぁ。」

さとちゃんを見ると何かを決心したような目で

さ「俺、…………Aの事が好き。Aがころんの事を想ってることは知ってるけどこの気持ちに嘘はないから。だから、俺と付き合ってくれませんか？」

月明かりに照らされている彼はとても綺麗で思わず「はい」と答えたくなる。

でも……。

私『ごめん。私……彼氏いるから。』

その言葉を放ってとても胸が痛くなる。