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風磨side
中島の笑顔なら、いつ、どんなときだって隣にあって、たまに目を合わせて笑いあったこともあったね。
俺はその笑顔が大好きで、こいつの笑顔だけは、絶対に絶対に守るって...
決めてたのに、さ。
結局何にも守れてなかったんだ。
もとはと言えば、こうなってしまったのは俺のせいなのかもしれない。
あの時俺があいつに冷たい態度をとっていなければ、彼は俺に『うちまで送ってってよ』なんて、気軽に言えたかもしれないのに。
そしたらこいつが今、こんなにつらい思いをすることもなかったのかもしれないのに。
全部、全部...
俺の、せい、だ...
頼むから、俺の隣から絶対に消えないでくれ、よ...?
お前がいなくなったら、謝ることさえもできない。
そんなの、そんなの...
(辛い、辛すぎるよ...)
そう思い、中島を抱きしめる手を強める。
少しでも中島のぬくもりを感じていたくて、
この、中島と俺が今この瞬間生きているということを少しでも感じていたくて。
薄暗い月光がそんな俺たちを儚く、ゆらゆらと照らしていた。
*
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ゆいっしー(プロフ) - パスワードを教えていただけますか? (2023年1月1日 21時) (レス) id: 8ef029cb40 (このIDを非表示/違反報告)
星 - パスワード教えてほしいです! (2021年11月3日 11時) (レス) @page20 id: 86d36c49a2 (このIDを非表示/違反報告)
楽々 - 続きが読みたいです! (2021年8月7日 13時) (レス) id: 86d36c49a2 (このIDを非表示/違反報告)
M - この作品のtwoのパスワード教えてください (2020年6月2日 18時) (レス) id: 8e4485d92c (このIDを非表示/違反報告)
くるみ(プロフ) - sakiさん» ありがとうございます。できるだけ早く皆様にお届けできるよう精いっぱい頑張ります。 (2020年5月27日 21時) (レス) id: e1d054f011 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:くるみ | 作成日時:2020年2月27日 17時