・ ページ9
・
「あぁどうしよう」
"太宰さん"の家から出た私は一人、途方に暮れていた。
「薬、取られたまんまだ」
あの薬は森さんに特注で作ってもらっている薬だ。
依頼の代金としていつもあれを頂いている。
「はぁ、どうしよう」
どうすることもできないことが頭の中でわかっているからこそ、何もできない。
時計は六時頃を指している。
太宰さんのところへ帰って、薬を取り返さなくてはいけない。
帰りたくない、全力で帰りたくない。
情報屋としての職のノルマは森さんに渡した情報で最後だ。
「はぁ、」
どうにもできない気持ちからか、なぜか近場のカフェを見つけてしまった。
「ちょっと、考えよう」
カフェには『うずまき』、と書かれていた。
,,,
「コーヒー1つでお願いします」
一人しかいない、カフェの中。
ブラックコーヒーなんて柄にもないものを頼みつつ、一人じっくり考える。
「そんなにため息ばかりでは幸せも逃げますよ」
「え?あぁ、ありがとうございます」
私を気遣ってか一つの飴を渡してくれたバーの人。
ペリペリっと袋を開けると、ふんわりとしたいちごの香りが辺に漂う。
「おいしい」
口いっぱいにいちごが広がる。
_____カラン、カラン
店のドアが開く音がした。
まぁ、私には誰が見せに来ようと関係はないわけだから、気にしないことにした、
飴をガリガリと噛み砕く。
かけらとなった飴が、口の中でゆっくりと溶けていく。
隣で、誰かが座った音がした。
「同じくコーヒーを」
何処かで聞いたことがある声に、ハッとして横を振り向いてみれば。
「___え?」
「お初にお目にかかる、と言いたい所だが__」
_____あれ、私、彼のことを___?
「元気でしたか?___A、さん」
柔らかく微笑む後輩が__(?)そこには、いた。
「芥川、くん?」
彼が、なぜここに。
71人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「文豪ストレイドッグス」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
抹茶パフェ(プロフ) - 赤月セレンさん» 楽しみに待っていてください笑笑笑 (2018年2月19日 21時) (レス) id: cf48d4b976 (このIDを非表示/違反報告)
赤月セレン(プロフ) - 抹茶パフェさん» わあああありがとうございます…!!楽しみにしてますね(´˘`*) (2018年2月19日 20時) (レス) id: f86cb701a2 (このIDを非表示/違反報告)
抹茶パフェ(プロフ) - 赤月セレンさん» 了解です笑近々入れていきたいと思います笑笑笑 (2018年2月19日 17時) (レス) id: cf48d4b976 (このIDを非表示/違反報告)
赤月セレン(プロフ) - 抹茶パフェさん» 抹茶パフェさんにもこれからの展開があるから、無理にとは言いませんが…新双黒との絡みが欲しいです!難しいようでしたらもう全然無視して構いませんので!!m(_ _)m (2018年2月18日 23時) (レス) id: f86cb701a2 (このIDを非表示/違反報告)
抹茶パフェ(プロフ) - 赤月セレンさん» ありがとうございます!!!頑張ります!!リクエストとかあったらぜひどうぞ!(笑) (2018年2月18日 17時) (レス) id: cf48d4b976 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:抹茶パフェ | 作成日時:2017年1月5日 15時