華柱の刃

十二話 ページ13

「彩葉さァん。考え事とは余裕だねェ？？」


【風の呼吸 壱ノ型 塵旋風・削ぎ】


「！！」

もう呼吸を使って来るとは、予想外だ。

俺は咄嗟に高く跳び、攻撃を避けた。しかし、脚に一発入ったのだろう。ズキンとした。

「おッとォ」

だが、俺は怯まず実弥の猛攻をかいくぐり、再び接近した。

「フッ。こっちの番だ。」


【花の呼吸 壱ノ型 楼月・華吹雪】


舞い散る桜の花弁のように。軽やかに。蒼き花弁と共に。

斬りつける連続攻撃。
　
ガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガ


恐らく数発入ったが、この技は連撃数が多い代わりに一発の攻撃力が少し弱い。

数十発入れなければ効果が高くならない。

「はッはアッ！！おもしれぇ技だなァ！！！！瞬き一つで数百発斬撃が喰らわされるッ！！！！」

！！！！！来るッ！！！


【風の呼吸 参ノ型 晴嵐風樹】


ガンッガガガガガガガガガガガキンッ

自分の周りに竜巻が発生しているように斬撃を繰り出す。

このままだと腹に入る。

まずい。受け流せ。


【花の呼吸 弐の型 御影梅】


ガキュインッガガガンッ

よし。ちゃんと防げる。

そう安心したのもつかの間。次の攻撃が来る。

恐らく呼吸ではない。呼吸は続けて使うと段々疲労が出てくる。

…いや、実弥なら呼吸を使って来る可能性が大いにある。

実弥は体力お化けだ。だから…


【風の呼吸 弐の型 爪々・科戸風】



ほらな！！！！！！！！

なんて、言っている場合ではない。

この攻撃は上に跳んでも横に駆けても呼吸で受け流しても、避けきれず、防ぎきれず爪のような斬撃が喰らわされる。


なら…

ﾀﾞﾝｯ


【花の呼吸 参ノ型 赫々・椿姫】


ガガガガンッガガガガンッ




この技は、多少攻撃を軽減しながら斬りつけることができる。

イコール…




当たりながら 攻撃する。

「フハッッ！！やっぱおもしれェなぁ！！！テメェはよォッッ！！！！」

ほら、何か違うけど実弥も褒めてるぜ！！





「さあッ！！！いくぜッ実弥ッ！！！」

「上等だコラァァァァッ！！！！！！」


【花の呼吸 壱ノ型 楼月・華吹雪】

【風の呼吸 壱ノ型 陣旋風・削ぎ】

ガキュインッ









両手に木刀の感覚がない。

まずい。弾き飛ばされたか。



実弥の方を見たと同時に


実弥の後ろに木刀が一本、突き刺さった。

その後、すぐに俺の後ろから木刀が二本刺さった音がした。









花の呼吸 壱ノ型 参ノ型は捏造です。

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