最期ならば。１１ ページ12
いつも通り補習して、まぁ何回もやってるし、すぐ終わるわけで。
カ「…俺プリント終わったし帰る」
さて、また帰るフリでもしますか。
「え、え？早いよ、待って！」
…Aだって、早いくせに。
何言ってんだか。
「待ってカルマ！私もすぐ終わらせるから！一緒に帰ろうよー！！」
うぅ、なんだっけ、と頭を抱えているA。
…ったく、
小さく溜息ついてから近くの椅子に座った。
カ「分かったから、早く解いてよねー」
Aを見て笑うと、
「カ、カルマ〜…」
と今にも獣のように抱きついてきそうだったが、
なんとか耐えた。らしい。
カ「早く終わらせてよねー」
カバンに入っていたイチゴ煮オレを取り出して、
ストローぶっ刺して飲む。
…相変わらず甘いな。
…静かな教室の中で二人きり。
…慣れてしまった雨の音。
…あぁ、今日が終わる。
あしたが、消えて無くなる。
「…ねぇカルマ。」
静かな空間の中に、静かに響いた。
カ「ん？なーに？」
イチゴ煮オレを飲み込む。
「私ね、この雨が好きだよ」
ぴく、と体が震える。
何処かで聞いたような、悲しい言葉。
俺だって好きだ。
毎日が大切だって気づいた、その時から、
大好きだ。
いや、もっと前から。
でも、さ。
カ「…俺は、好きだけど、嫌いだよ。」
やっぱり、嫌いだ。
「…あれれ？好きなんじゃなかったの？」
そうだ。
俺が今日の雨は好きって言ったんだっけ。
…でも相手は俺が繰り返してないと思ってるよね。
カ「ん？どゆこと？」
やっぱり。そして安心。
という笑みだった。
殺してくれる。
だから好きだった。
でも、Aが、生きて、って、助けてくれるから。
カ「_________Aのせいだよ。」
Aのせいで、生きたいって、希望もったんだから。
「え？」
カ「はい、あと１０秒ー」
「うぇ！？ちょ、ちょっとまって…！！」
Aを見て微笑ましく、笑った。
涙を堪えて。
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あうなの(プロフ) - わーそんなに褒められると嬉し過ぎてどう感謝すればいいのか…！？(*'▽'*)ありがとうございます！！頑張りますね！ (2017年6月26日 0時) (
レス) id: b3c9ec2f8d (このIDを非表示/違反報告)
pino - ヤバイ…マジで泣ける。涙が止まらない。メッチャいい話。あうなのさん天才。神だわ。続き凄く気になる。 (2017年6月25日 1時) (レス) id: f80496a521 (このIDを非表示/違反報告)
あうなの(プロフ) - とろまめさん» ありがとうございます！！(*'▽'*)私はこういう話が大好きだったので作ってたんですけど、そう言ってもらうと伝わったんだって嬉しいです！あと少し頑張ります！！ (2017年6月1日 19時) (レス) id: b3c9ec2f8d (このIDを非表示/違反報告)
とろまめ(プロフ) - 今日第1話から読み始めたんですが最初っから涙が止まんなくて…こんなにも素敵な作品に出会えて嬉しいかぎりです!!更新頑張ってください!!楽しみに待ってます!! (2017年5月31日 23時) (レス) id: 005c41c3d2 (このIDを非表示/違反報告)
音々(プロフ) - はい！！待ってます！ (2017年5月29日 17時) (レス) id: 2f3d4de541 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あうなの | 作成日時：2017年5月4日 13時
