Donut hole. 《 JUMP × kt 》

◎ あなただけのために ( 水× ) ページ27

yt side

※｢籠の中 閉じ込めて｣の続編





朝目が覚めて1番に見える光景に思わずニヤけてしまう。

ぎゅーっと俺を抱きしめて爆睡する圭人のあどけない寝顔を見てるだけで幸せになれそう。

結構しっかり抱きしめられてて動けないので、頬をつついたり髪を撫でたりしてたらようやく圭人は目覚めた。




｢んん...ゆーと、？｣


｢おはよう、けいと｣


｢んぅ...｣




まだ完全に目が覚めてるわけではないらしく、もぞもぞ動きながらさらに俺を抱きしめてくる。

俺抱き枕かなんかかと思われてんのかな。

まあなんでもいいや、こんなに可愛い圭人が見られるなら。




｢けいと、よく寝れた？｣


｢...ん、｣




むにゃむにゃ何か言ってるのがすごく愛しくて、枕元のスマホに手を伸ばしてその瞬間を撮る。

そのシャッター音でようやく圭人は目が覚めたようで、うっすらとその目を開けた。

それと同時に、首元の違和感に気づいたらしい。




｢...な、にこれ、｣


｢可愛いでしょ？けいとに似合ってる｣




ありがとう、って返ってくると思ったのに、返事は予想外のものだった。




｢...やだ、｣


｢え？｣


｢やだ、外して...っ、｣




あどけない寝顔から一転、圭人は泣きそうになって俺から離れる。

なんでそんなこと言うの？

すごく似合ってるのに。とっても可愛いのに。




｢なんで？ねぇ、｣


｢やだ！来ないで...っえ、なに...っ！？｣




来ないでって言われたってここ俺の家だし、その首輪は鎖で繋がってる。

鎖に気づいて逃げられないことを悟った圭人は、怯えたような目で俺を見てくる。




｢なんで...っ｣


｢それはこっちのセリフだよ。
なんで逃げるの？なんで怯えてるの？｣


｢...違う、いつもと違う...っいまの、いまのゆーとおかしいよっ、？｣


｢おかしいのはけいとだよ。逃げないで｣




もう言葉も出ないのか圭人は首を横に振るだけで、その目からは涙がこぼれ落ちそう。

涙でさえ可愛いな、と思うのはそれだけ俺が圭人のこと好きだってことだよね。

なのになんでそれが伝わらないんだろう。

だったらいっそ。




｢...そっか。
そんなに嫌なら首輪なんてなくてももう絶対ここから出られないようにしてあげる｣


｢へ？何言っ...ぁ、くるし...っうぅ、｣




その首に、首輪よりもっと似合う俺の手形つけてあげる。





End.

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リクありがとうございました！
やはり裕翔くんは回りくどいヤンデレが似合う

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