All my love for you. 《 in×kt 》

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kt side





『ゆーとやばいたすけて』


『いまいのちゃんきた』


『ほんとのまじなやつ本人』


『やばいどうしよう無理』




お昼どきは少しお客さんは減る。

レジに隠れて、レジの裏から知念たちの様子を伺いながら必死に裕翔にLINEする。

まだ授業中なのか裕翔は既読すらつけないけど、もはやそんなことはどうでもいい。

とにかく実況してないと信じられなくて落ち着かない。

裕翔ごめんね、と心の中で謝りつつ文字を打つ手は止まらない。

うぅ...昨日ステージにいた人が今目の前にいる...信じられない。

何度腕をつねっても痛いけど、いまだに夢じゃないかと思ってしまう。

ひとりでそわそわしてたら、知念たちはこっちへやってきた。

え、やばい、無理、死ぬ。




｢けいと何してんの｣


｢あっ...や、別に...っ？｣


｢邪魔だからどいて｣


｢うぅ...ごめんなさい...｣




もしかしたら知念は気づいてないのかもしれない。

ひとまずスマホをしまって立ち上がると、急に立ち上がったせいかふらついた。

レジに手をつこうとしたら、その前に誰かに抱きとめられる。




｢けいと...！｣


｢知念、ごめ...ん、？｣


｢危なかった〜...大丈夫ですか？｣




知念の声は後ろから聞こえた。

...と、いうことは。

待って、今の俺すっごくやばいんじゃない？




｢...あの、ほんとに大丈夫ですか？｣


｢だっ...だ、いじょうぶ、だと思います...っ！｣




すごく、やらかした。

俺を支えてくれたのは、目の前にいるずっと憧れてたいのちゃん本人で。

とにかくお礼を言って、慌てて彼から離れて逃げるようにしてバックヤードへ来てもいまだに心臓がうるさい。

何か言われた気がしたけど気のせいだって信じたい。

俺からの連絡を見て電話してきたらしい裕翔によってスマホが鳴ってるけど、それに反応する気力もない。

どうせ会うならバイト中じゃない方がよかった。

会うなんて思ってないし、バイトだからって服装すっごく適当だし。

あぁもう、この2日でいろいろ起こりすぎてて頭がパンクしそう。

うぅ、と項垂れてたらバックヤードの扉がゆっくりと開いた。




｢もー！何してんの！人足りてないんだから来てよ！｣


｢ち、知念...どうしよう...｣


｢え、なんで泣いてるの意味わかんないんだけど｣




珍しく困ったような顔をして知念は俺の前にしゃがんだ。

そこでようやく事のすべてを知念に伝えた。





...


...

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