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kt side
次の日。
昨日、もうどうやって帰ってきたのかわかんない。
気づけば伊野尾さんとの電話は終わってて、気づけば家に着いてて、気づけば布団の中で。
帰ってきたのが遅かったからか起きたらもうお昼だったけど、今日から大学は休みだしバイトもない。
着替えるのすらめんどくさくて、スウェットで寝癖もついたままリビングへ向かえばテーブルには花束が置いてある。
一瞬びっくりしたけどすぐに思い出した。
あ、そっか、これ昨日のやつか。
昨日伊野尾さんに｢友達の結婚式に｣って頼まれて、でも返されて、俺へのプレゼントと言われたあの花束。
それを思い出した途端自分でも分かるほど顔に熱が集まる。
よくよく考えたら昨日クリスマスじゃん、ある意味クリスマスプレゼントじゃん。
｢はぁぁ〜...｣
そこまで考えて伊野尾さんはあの花屋へ来たのか。
...いや、さすがにそれはないよね。考えすぎか。
計算高そうに見えて意外と不器用な人だって知ってる。
ただしテレビの中の世界での話だから、ほんとにそうなのかは分かんないけど。
でもそんな彼が好きな自分もいるわけで。
なんて考えてたら昨日の...いや、もう今日か。
あの深夜の会話を思い出した。
『それってきっとさ、恋だと思うの』
その一言が頭から離れなくて。
俺のはそうなの、自分でも分かってる。
だけどきっと伊野尾さんのはもっと違う何かだと思う。
だってそんな、俺みたいにずっと見てきたのとは違うもん。
花屋でたった2回会っただけでそこまでだなんて思えない。
一目惚れしなさそうだもん、なんなら言い方はあれだけど他人に興味なさそうだもん。
そんな伊野尾さんが俺に対して、果たしてほんとにそんな感情があるんだろうか。
｢...そうか、夢だ｣
これは夢だ。
だってこんな都合のいい展開なんて夢でしかありえない。
きっといつか目が覚めるときがくるだろう。
どこの少女マンガだよって展開に、思わず苦笑いしてしまう。
気分転換にゲームでもしようかとスマホを見てたら、連絡先にはずっと憧れてた｢伊野尾慧｣という名前があるわけで。
｢やっぱり夢じゃないよ〜...｣
どうしよう、こんなことあっていいのかな。
来世の俺、きっと虫以下じゃないかな。
それか前世の俺、どれだけ報われなかったのかな。
なんにせよ、受け入れ難いこの現実は受け入れるしかないようだった。
...
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苺にゃん´`*(プロフ) - わたなべさん» 大丈夫ですよ! 無理せず、頑張ってください☆ 楽しみにしてます！ (2018年2月19日 22時) (
レス) id: 9828435108 (このIDを非表示/違反報告)
わたなべ(プロフ) - 苺にゃん´`*さん» ありがとうございます...！更新が死ぬほど遅いですが今後もよろしくお願いします(>_<) (2018年2月19日 22時) (レス) id: 5f3fb5e8f0 (このIDを非表示/違反報告)
苺にゃん´`*(プロフ) - とても素敵なお話です。あと面白いです！ いのけと好きなので、読んでて幸せな気持ちになってます! (2018年2月19日 17時) (レス) id: 9828435108 (このIDを非表示/違反報告)
わたなべ(プロフ) - らなさん» わー！ありがとうございます(>_<)！ (2018年2月13日 10時) (レス) id: 5f3fb5e8f0 (このIDを非表示/違反報告)
らな - ツイッター出てきました！ありがとうございま！m(__)m後フォームもさせていただきました！ (2018年2月13日 3時) (レス) id: fc6c88d13e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：わたなべ | 作成日時：2018年2月8日 3時
