吸血鬼のような君2 (ページ15)

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～SCside～

夜、お風呂上がりのAさんに会った。

『エスクプスさん、ジョシュアさんって

もう寝ちゃいましたかね？』

SC「寝てるかも。疲れたーって言ってたから」

『あ、そうなんですね…どうしよう』

何か困ってる様子のAさん。

SC「どうしたの？何かあった？」

なかなか言い出さない。

『あの、包帯をジョシュアさんが

巻いてくれるって言ってたから…』

あー、なるほどね！

SC「俺がやるよ！」

『……本当ですか？』

SC「何でそんなに間が空いたの笑」

『だって、エスクプスさん不器用そうだから…』

SC「Aさんって面白いね笑」

座るようにソファを叩くと、

ちょこんと座った。

『薬は自分で塗りますね笑』

SC「うん、そうして笑」

薬を塗るのを見て、改めて白い細い手だなと思う。

包帯を巻くために手を取ると、すごく冷たい。

SC「手、痕残らないといいね」

『はい』

SC「綺麗な手だから痕が残ったら勿体ない」

『手褒められたの、初めてです…』

Aさんはいいところ、いっぱいあるよ。

マネージャー業務をきちんとこなすことはもちろん、

暮らしやすいように掃除してくれたり、

美味しい料理を作ってくれる。

何より、俺達が笑ってるのを誰よりも

嬉しそうに見ているのがAさんな気がする。

だって、いつも俺達が笑ってると、

Aさんの真っ赤な唇も弧を描くから。

Aさんは本当に優しい人だよ。

～SCside終～