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彼があまりにも真剣かつ優しい目で見つめてくるから
「冗談ですよね?」なんて聞けない。
でも「私もです」、「あ、え、冗談、だったんすけど、」
という会話は絶対にしたくない。
ならこれは、流石に聞くしかない。覚悟を決めなければ。
そう思っていた時、彼が私の心を見透かしたかのように
「本気ですよ。」
と続けた。更に、
「この前Aさんが、俺は[32]って書いてあるって言ったじゃないですか。で、俺考えたんですけど、上限30だと思うんですよね。」
「で、でも葛葉さんは[32]じゃないですか、」
「好きが溢れてるって事ですよ。」
…そんな顔で言われたら何も言い返せない。
綺麗な顔が沢山の光に照らされて、普段見ることの出来ない姿が私の眼に映る。
「ほら、よく思い出してみてください。」
彼の声に催促されるかのように記憶を巡らせてみる。
…いつも「尊敬してます!」と言ってくるあの子は[28]。
この前叱った子は[10]。
よく話す子は[25]。
確かにみんな[30]以下だ。
少し照れくさいが彼の言うことが正しいなら辻褄が合う。
「……確かにそうですね、」
口から零れ落ちた言葉に、彼は微笑みながら
「ね?」
と優しく返事をした。
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リト - エモすぎ(泣) (2022年4月27日 16時) (レス) @page13 id: 523ffe415f (このIDを非表示/違反報告)
紗衣(プロフ) - てんさん» ありがとうございます!!!!! (2022年3月6日 21時) (レス) id: d76054c63e (このIDを非表示/違反報告)
紗衣(プロフ) - 月姫さん» ありがとうございます!!ご期待に添えるよう頑張ります…!!! (2022年3月6日 21時) (レス) id: d76054c63e (このIDを非表示/違反報告)
てん - えもえもだ...!完結おめでとうございます! (2022年3月6日 20時) (レス) @page13 id: d1cc8b0d99 (このIDを非表示/違反報告)
月姫(プロフ) - 完結おめでとうございます!最高でした!次回作も期待させていただきます! (2022年3月6日 20時) (レス) @page14 id: 40fa930ed8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:紗衣 | 作成日時:2022年3月5日 5時