3話。 ページ5
A side
現場から15分程走った所にある隠れ家的BAR
ドアには【CLOSE】と掛けてあるが、A はお構い無しにそのドアをノックして開けた。
『失礼します』
？？「おはよ、あれ？その子誰？」
『康二くんが拾った、てか総長もう少ししっかりした服着てくれない？』
？？「ごめんてw てか今日はBARは休みなんだよw」
『そーなの？』
「サクラさん、お久しぶりです。」
サクラ「うん、久しぶり、水葵、元気？薬飲んでる？」
「はい、サクラさんのお薬をしっかり」
サクラ「なら良かった。」
サクラ「康二も元気？」
康二「はい、A のおかげで！」
サクラ「そっか、仕事も順調？」
康二「はい！」
一通り暗晦のメンバーに声を掛けたサクラは、椅子に緊張しがちにちょこんと座っている怪我を負っている男に声を掛けた。
サクラ「そしてその怪我してる子お名前は？」
大介「佐久間大介です…」
サクラ「佐久間…どっかで聞いたことがあるかなぁ…ちょっと待っててね」
大介「はい」
『てか息子に借金背負わせてご両親どこに行ったの？』
大介「」
『言いたくないよねぇ…サクラさん心当たりあるっぽいよねぇ』
康二「確かに…まぁ僕らの住処教えてるし、入るか死ぬかやなぁ(｡-∀-｡)」
康二はニヤッとしながら佐久間の顔色を伺った。そんな佐久間の顔は青ざめていた。
サクラ「あったあった。佐久間大介の両親の資料」
サクラの右手にはA4のファイルが持たれていた。
『ホントなんでもあるね…』
サクラ「ははっ、情報屋なめんなw」
サクラ「佐久間大介くん、君はご子息なんだね。ご両親の経営会社が倒産して、お金に困ったのか君を売ったが借金が全て返せるわけなく、逃走。君は隙を見て抜け出してきた。ってとこかな？」
佐久間は俯きながら首を縦に振った。
「難しいねぇ。」
『どうして？』
「結局佐久間さんは、人身売買の人と借金取りに追われてたってこと？」
大介「はい」
サクラ「人身売買の人の特徴とか覚えてる？」
大介「…少し小太りの髭が生えてて…俺の体いっぱい触って…きて…」
そこでの記憶を思い出したのか、佐久間は下を向きながら涙を流して、鼻水をすする音が聞こえた。
サクラ「そいつ、メガネかけて左手にヴィーナスの刺青あるか？」
大介「…ｺｸ」
顔を上にはあげなかったが、確かに頷いた佐久間の反応にサクラは確信をしていた。
何故なら……
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作者名：煌 | 作成日時：2023年3月12日 21時
