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花柱の継子2 ページ4

「おかえりなさい、カナヲ様。…此方の女の子は?」
私を見つめながらいう。カナヲと呼ばれた女の人は言った。
「…私の継子。」
女の人は奥に行きながら言う。そして、淡い桃色をした蝶々の髪飾りを取ってくると、私の一つくくりにその髪飾りを取り付けた。そしてまたコインを投げ、確認してから言った。
「…これからは私の継子だよ。」
継子、母から聞いた言葉。私はどういう意味か聞こうとしたが、その言葉は二つくくりの子に遮られた。
「継子ですか…。この子の家族は?」
私の方をただ見つめて言う。私はゆっくりと口を開いた。
「…父さんは単身赴任、母さんは不倫してて…。不倫相手が私のことをよく思っていなくて、母さんは庇ってくれるけど多分本心では邪魔だと思ってる…から、帰らなくていいと思う…。」
2人の顔が硬直する。そして、暫く無言の時間が続いた。やがて、女の人はコインを投げて静寂を切ると、確認してから私に言った。
「…私は、身売りに売られてた所を、今は亡き姉さん達に拾われて…それで鬼殺隊になったの。要するに、元々孤児。」
あぁ、この人の方が、私より何倍も辛い思いをしたんだ。そう思った。この人には、家族がいなかったんだから。二つくくりの女の子は、2度目の静寂を切るように手を叩いて言った。
「私は神崎アオイ。此方が栗花落カナヲ様。貴方はカナヲ様の継子だから、カナヲ様の事は「師範」と呼ぶこと。わかった?で…貴方の名前は?」
アオイさん、師範…。私は心の中で小さく呟いた後に自分の名前を言った。
「私は八月一日 桃です。八月一日って書いて、ほづみって読みます。」
私はそう言った後、母が言っていた事を思い出した。

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作者名:乙音(二次創作)と海凪(一次創作) x他2人 | 作成日時:2021年2月9日 1時

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