消滅と瞳。((hr ページ9
初めて「気持ち悪い」と言われたのは小2の頃だった。
僕の目は生まれた時から緑色で、
親が外国人という訳でもなく助産師さんからも変わった目だと言われていたらしい。
そんな僕の目を母親は
「貴方の瞳は宝石の様ね。」
などといつも言っていた気がする。
僕も透き通るような自分の目を嫌だとは1度も思わなかった。
僕の目は周りからも評判で、
幼稚園の頃なんかは
「すごーい！ひらくんのめきれいなみどりいろだ！」
「きらきらしててすてきー！」
なんて言われたもんだから、
とても嬉しかった。
周りとは違う。そんな自分が好きだった。
小学2年生の時だ。
2年生になってすぐ転校生がやって来た。
いかにも［ヤンチャ］という感じの、
僕の苦手なタイプだ。
その子にある日突然言われた。
「お前の目、気持ち悪いな。」
ショックだった。
今まで綺麗だともてはやされてきた目を気持ち悪いと言われたのだから。
同時に、
自分の目を宝石だと大事にしてくれていた母親への侮辱をされたと言う怒りもこみ上げてきた。
今まで感じたことのないような不思議な気持ち。目の奥がジュッと熱くなった気がした。
思わず目を閉じた。
再び目を開いたときには、
彼の姿はなかった。
一瞬のことだった。
何が起こったか理解するのに数秒かかった。
数秒後、ようやく理解した。自分が彼を消滅させたと言うことを。
彼を消してしまった罪悪感と恐怖で押しつぶされそうになった。当時小学2年生だった僕には辛すぎる話だ。自分のせいで人が消えたとなると。
でも心の何処かでほんの少しだけ、
満足感が生まれていた。
僕は部屋に引き篭もった。
母親は何かを察してくれたのかあまり僕にしつこく聞いてきたりはしなかった。クラスメイトが行方不明となると警察なども家に来たが、母親が追い返してくれた。
僕の瞳は人を消滅させてしまう。
母はもちろん、誰とも一緒にいちゃいけない。
そう思って僕は、
部屋と部屋につながる廊下の間に境界線を引いた。
そんな境界を超えて無理矢理僕の領域き入ってこようとする奴がいた。担任の先生だ。
母が止めても無理矢理入ってきて、僕を学校に来させようとする。
ただの偽善者。自分の評価のためなら平気で嘘をつく。
「学校で何があったの？先生に何でも話しなさい？」
「イジメられてたの？大丈夫、先生が注意するから学校に戻っておいで。」
「先生はヒラ君の気持ち分かるからね。」
嘘つき。
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よもぎもち(プロフ) - よもぎ餅さん» あ、本当ですね！！運命感じます…！コメントありがとうございます！！頑張ります！ (2019年3月3日 10時) (
レス) id: ea84acbf0b (このIDを非表示/違反報告)
よもぎ餅 - すごい…同じ名前だ…奇跡ですね！おもしろかったです！頑張ってください！！ (2019年3月3日 8時) (レス) id: c12d92ec65 (このIDを非表示/違反報告)
花梅(プロフ) - よもぎもちさん» 大丈夫です！！ありがとうございます！！頑張ってください！！！ (2017年4月8日 12時) (レス) id: 8f2f3b2894 (このIDを非表示/違反報告)
よもぎもち(プロフ) - 花梅さん» 了解しました！遅くなるかもしれませんし、ご期待に添えない作品になってしまうかもですが、よろしいでしょうか…？ (2017年4月6日 16時) (レス) id: d31fb44467 (このIDを非表示/違反報告)
花梅(プロフ) - 落ち着いた感じが素敵すぎて……リクエストよければ、トントンと夢主ちゃんのドロッとした共依存系みたいです〜！！ (2017年4月5日 3時) (レス) id: 8f2f3b2894 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：よもぎもち。 | 作者ホームページ：http://uranai
作成日時：2016年7月26日 20時
