双子、今日もお騒がせします。【hgs】

29.普通のこと ページ29

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『っ、Aさん...』




「あれ？私のこと知ってるの？」

「ども、“1組の方の”Aでーす」






言「....」




なに、ヘラヘラしてるんだよ。

てか、なんであいつらに話しかけてんだよ







『...な、なんすか』





「....」







「言ちゃんは、」




「無愛想かもだけど良い子だよ

ちゃんと、話してみてほしいな」






『は、はぁ...』





もう、あいつら引いてんじゃん。

ったくまじで、なにしてんだよ



ほっとけば良いだろあんなの



Aさんまで目つけられるだろ






「それだけ！邪魔してごめんね〜！」





言「っ、！」




やばい、こっちにくる



そう思って、俺は急いで来た道を引き返した。







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タッ



タッ



タッ







言「っ、クソ、....」






なんなんだあいつ。



でしゃばんなよ、


こういうのはそっとして見て見ぬふりすんのが一番だろ、普通、....



....でも、








『言ちゃんは、無愛想かもだけど良い子だよ』







言「っ....」








あんなの



嬉しくないわけ、なかった。






なんで



なんでAさんは、出会って間もない俺にここまでしてくれるんだ、....










-









「おいしーーーっ！」


言「...そりゃよかった」







放課後、部活終わり

結局俺は、こいつに駅前のコロッケを奢ることになった。






「問も来れたらよかったのにねぇ」


言「言っとくけど問ちゃんには奢らないからね？」


「ははは」






隣で、美味しそうにコロッケを食べてるAさんは


今日、あんなことがあったのに


いつもと全く変わらない様子だった








「やっぱり駅前のコロッケは世界一だわ〜」

言「....うん」







別に、普通のコロッケだと思ったけど







「ありがとね〜言ちゃん」






こいつが言うなら、そうなのかもしれないと思えた。






言「...こちらこそ、ありがとう」






「え〜？別にノートくらい、Aちゃんがい〜つでも取ってあげるよ？」





いや、そのことじゃなくて。

まぁ、そのこともなんだけど。





...まいっか。









言「口の端、ついてる」


「えーっもったいないっ」ぺろぺろ


言「そっちじゃない笑」




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