絶対君だよ

69.応援の力 ページ22

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「残り何分？」


ちはる「10分」


「このままじゃ0-0で試合終わっちゃう」


ちはる「サッカーなんてそんなもんよ」







日焼けしないように日陰からこっそりとうちのクラスのサッカーを応援する。




そんな私たちとは対極に





桜たちは、試合がやってるすぐ近くで大声で応援していた。










桜「翔平〜！！！頑張れー！」


光里「走れ走れ〜！！！」








サッカーはよくわかんないけど




大谷くんがサッカーが上手いということはわかった。







「(大谷くんってなんでもできるのね...)」







フゥ...と黄昏ていると







ちはる「せっかくだし近く行こ」







そう言ってちはるが私の手をぎゅっと握った






「....でも、」






近くで見たら



この気持ちを抑えられない気がする








ちはる「“クラスメイト”を応援するのは、何もおかしいことじゃ無いでしょ？」





そう言ってパチンとちはるがウインクする。








「....そうだよね」









私はちはるの手を握って立ち上がり、コートの近くへ向かった。










-










残り時間が少なくなって





みんなの応援にも熱が入る。




つられて私の応援の声もでかくなる。







「頑張れ〜〜！！」









『！！』

藤浪「！！！」









その瞬間





流れが変わったような気がした








桜「！！翔平、頑張れー！！」






大谷くんがボールをどんどんゴールへ運んでいく







光里「頑張れー！！！」


ちはる「大谷〜！！！！」


「いけ〜！！」










『藤浪！』







ゴールの寸前で藤浪くんにボールが渡る








藤浪「おう！！」






藤浪くんが




ゴール目掛けてボールを蹴った











「っ...！！」





ボールがゴールの中に入って





その瞬間試合終了のブザーが鳴る。










ちはる「かっ....」








「「「勝った〜！！！！」」」






みんなでぴょんぴょん飛び跳ねる。





信じられない。




勝った、勝った、勝った！！！






大谷くんと藤浪くんは




笑顔でハグし合っていて




私まで嬉しくて





もう、大谷くんが好きとか






この気持ちの行方とかそんなのどうでもいい






君が、笑顔でいられるなら




もう、そんなのどうでも良かった。








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