[短編集]ヒプマイ男子日記

Fling Posse ページ28

乱数

「きゃー！おねーさんつよーい！」

「ら、乱数…」

最悪だ。乱数に見られるなんて…

あぁ、明日ぐらいになったら渋谷中に広がっているんだろうな…

「モンスター女子現る!!」みたいな感じになったらどうしよう…

「どうしたのｯ？」

乱数はそんな私の顔をのぞき込む

「ううん、なんでも無い。私帰るね」

そう言って私は乱数と倒れているナンパ男を残して帰った。


次の日、ナンパ男が真っ青な顔で土下座をしてきたんだけどなんでだと思う…？

＊

幻太郎

「おや？貴女は可憐な花のように凛としていて、美しい方と思っていたのですが…」

「うっ…」

「小生が間違っておりましたねぇ」

散歩の途中だったのだろうか、運悪く私は幻太郎に見られてしまった

「ごめんね、幻太郎が思っていた人と違って…」

きっと幻太郎に幻滅されたんだろうな

そんなことを思っていると…

「いえ、私の予報通りで助かりました」

「え…？」

さっき、間違ってるって…言ったよね？

「忘れたのですか？私は嘘つき者ですよ…？」

＊

帝統

「ｯすげぇー!!」

「うっわ、帝統」

すげぇすげぇと私を褒め称える帝統

「1発じゃねぇか!!なんかやってたりしたのか!?ボクシング!?」

「何もやってないよ…」

あぁ…ナンパ男がしつこすぎて手を出しちゃったけど、私でもこんな1発で倒せるなんて思ってなかったよ…

か弱い乙女でいたかったなぁ…

「この1発で朝もすっきり起きれそうだな!!」

「あぁ…そうね」

そんな尊敬な眼差しで私を見ないで…





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