[短編集]ヒプマイ男子日記

悲報!!ナンパ男撃退した所を見られました ページ26

一郎

「あ…………」

一郎が目の前にいることに気付き、拳をサッと隠す

「あーあ、手が当たっちゃったなぁ」(棒)

腕をブンブンと上下に振り、苦しい言い訳をする

「お、俺が出る幕でもなかったな」

どうやら私からナンパ男を助けようとしていたらしい…

「ごめん…」

しばらくその場で居た堪れない空気が続いたのだった

＊

二郎

「げっ…二郎………」

口をだらしなくポカンと開けて立ち尽くしている二郎

(どうしよう…こんな所見られて学校側に知られちゃったら…)

ドクドクと心臓が大きく鳴る

「あの…二郎、この事は誰にも言わないでね？」

倒れているナンパ男を横目に、二郎に訴える

すると二郎は後ずさり…

「いいいいい言わないよよょｯ、ぜ、絶対言わないよｯ」

顔をブンブンと左右に振って顔が真っ青になっている二郎

あぁ…これ、怖がられてんだな。私

＊

三郎

「ち、違うの…!!三郎!!」

目を真ん丸に見開いて、この状況を整理しようとしている三郎

「このナンパ男がね、無理やり掴んできたから、それでｯ…!!」

必死になって伝えようとするあまり、言葉が上手く出てこない

そんな私に三郎は微笑みかけ

「大丈夫ですよ、貴方は喧嘩を自分から吹きかけるような人ではないって信じてますので」

少し予想外な反応に今度は私が驚かされたのだった


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