[短編集]ヒプマイ男子日記

麻天狼 ページ25

寂雷

「勉強、お疲れ様です」

ふわりと私の肩に薄い毛布がかけられる

「あ…ありがとうございます。寂雷先生」

「君が医療について勉強するなんてね、何かあったのかい？」

「好きな人と一緒に仕事が出来たら幸せなんだろうなって思ったんです」

隣に座っている寂雷先生の手をそっと握る

「嬉しいことを言ってくれるね。私も君と一緒に仕事が出来たら毎日サボらずにしっかりとやり遂げられそうだ」

「先生ってサボる事があるんですか？」

ちょっと以外なら一面にクスりとしてしまう

「ほかの2人には内緒だよ？僕も君と一緒に頑張ろうかな」

ニッコリと寂雷先生は微笑み、私の背中を押してくれたのだった

＊

一二三

「おはようA、何してるの？」

「おはよう一二三、勉強だよ」

顔だけを洗った一二三が私の手元を覗く

「わー、俺っち勉強苦手だったなぁ」

寝癖のついた髪を気にしてるのか髪を弄りながら一二三が言う

「勉強が好きな人なんて居ないでしよ？」

「確かに…!!」

クスクスと2人、顔を見合わせて笑う

「俺っちが教えられることは少ないけど、分からないところがあったら言ってね？応援してるよ」

ホストモードでは無い一二三が私に投げキスと、ウインクをする

「ありがとう」

私はそう言って一二三が真似したことをそのままやり返したのだった

＊

独歩

「独歩って、勉強とか真面目にやってそうなイメージだなぁ」

数時間ほと勉強をして、休憩に入った私は独歩を見る

「優等生って程ではないけどそれなりにはやってた…と思う」

私の問題集を見ながら独歩は答える

「得意な教科はなに？」

「………特にない」

「えー、つまんないじゃん」

「それでいいんだよ、俺は。得意な教科なんて持ったらそればかり集中しちゃうだろ」

「あぁ…確かに」

『なるほど』と心の中で納得する

「まぁ…その………やるからには…頑張るんだぞ」

ごにょごにょと私にエールを送る独歩

そうゆう時はハッキリと喋ってほしいなぁ





END

悲報!!ナンパ男撃退した所を見られました→←Fling Posse

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す