夏夜のマジック【YG】 (ページ4)

今日:20 hit、昨日:3 hit、合計:85,646 hit

#4 ページ4

あの時は、1年だけ

ユンギの時間が欲しかった

いつか過去の女になる私の

最後のわがままの予定だった

でも私は3年も大切なユンギの時間を

奪ってしまった

あの時、振られるのが怖くて

拒んだのは私のはずなのに

3年もたった

今更なんていえばいい？

私、いつ死ぬか分からないんだって

そう言えばいい？

・

毎朝の葛藤を終えた頃

ちょうどユンギから電話がかかってきた

一緒に住んでいるわけじゃないから

会えるのは週に2、3回くらい

インドア派のユンギと

外で会うのもなんだか久しぶりな気がして

さっきの葛藤なんて忘れて

浮かれた気分で身支度を始めた。

・

ケータイよし

財布よし

家の鍵も持ったし～

忘れ物チェックをして

急いで家を出た

約束はいつもの公園

私の家からは徒歩10分くらいにある

高校生の時、よくアイスを食べながら

ユンギと話した思い出の場所

あのアイス、まだ売ってるっけ

『キャーー!!』『危ない！』

呑気なことを考えながら

信号が変わるのを待つ

まだ夕方で明るいし

心地よい風が吹くこの頃。

そんな中

響き渡る悲痛な叫びに

何が起きたのか理解していないのに

体が先に動いた