恋なんてしないはずだった【国見英】

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それから潔子ちゃんから

昼食の伝達がきたので

食堂に向かった。




潔子ちゃんは私の顔を見た途端に

心底安心したように“ よかった ”と笑った






烏野の人達は本当にいい人ばかりだ。



3年生はその大きな手で

私のことを妹のように撫でてくれて


2年生とはハイタッチをした。




特にお世話になった1年生とは

初日の時より随分打ち解けて話せたと思う









国見「ねえ、こっちで食べるよね？」

「え、うん」

国見「早く行こう」






そんな幸せ中で最も幸福なのは

こうやって国見くんのそばにいられること。






澤村「妹みたいだから心配しなくても」

菅原「そーだべ」

月島「分かりやすすぎでしょ」

日向「なにがー！？」

影山「日向ボケェ」







後ろからそんな会話が聞こえて

正直期待しちゃいそう。




私はそこまで鈍感じゃないんだもん。






及川「さっきから思ってたんだけど、国見ちゃんとAちゃんって付き合ってるの？」

「へ！？」

及川「なんかいい感じだし付き合ってるのかなって」





ただでさえ心臓の音が

隣にいる国見くんに聞こえそうなのに



徹の爆弾発言のせいで

余計に心拍数があがった






「つ、付き合ってないよ！？」

国見「まだ、ね。」





上擦った声で答えた私に比べて

何倍も落ち着いた声を発した国見くんを


見上げずには居られなかった。






恥ずかしすぎて、

目が合うと直ぐに逸らしちゃったんだけどね








国見「まだ落としてないんで、及川さん手出さないでくださいね」

及川「なんで俺限定なの！？」





もう落ちてますよ、

とっくの昔に。



ていうか最初は

私の片思いじゃないかな……







国見「え？」

「ん？」


花巻「思いっきり声に出てた」

松川「素直でいいんじゃない？」






完全にやらかした

どんどん体温が上がっていくのが分かる






国見「こっち向いて」

「い、今はちょっと……」





多分、いや絶対

真っ赤な顔をしてると思うから


絶対顔あげれない






国見「かわい」

「へ？」

国見「やっとこっち向いた」

「……っもう」






花巻「俺ら完全に空気だわ」

岩泉「あんな国見初めて見た」

及川「それを言うならあんなAちゃんも見たことないよ」





初々しいなー、とか

両思いおめでとう〜とか


そんな声が聞こえてくる。







国見「俺と付き合ってくれますか？」

「はいっ、もちろん」









＿Fin.＿＿＿＿＿＿＿

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