恋なんてしないはずだった【国見英】

Chapter４ ページ30

それから

合宿まではあっという間だった。







大地/及川 ｢集合！｣

『お願いしやっス！！！！』




田中｢青城にぃぃぃい｣

西谷｢マネが2人ぃぃ！？｣



潔子｢青城にマネがいるなんて驚いた｣

｢え、あ、よろしくお願いします｣

潔子｢県内で頻発に会うだろうし、同じ3年だから嬉しいな｣







緊張していたけど

烏野のら人達は私が思っていた以上に


優しくて気さくだった。


青城バレー部の中だと

必然的に一人の時間が多かったから




誰かとこんなに会話するの

なんか久しぶりだな。






.



及川｢香恋ちゃん、重そうだから俺が持つよ｣

岩泉｢あいつは、こういう仕事を後輩にやらせるやつじゃなかったのに｣



.






｢ごめんなさい、私行かないと｣

潔子｢そうだね、私も仕事しなきゃ｣






｢香恋ちゃん、それは私がやっておくよ｣

花巻｢他校と話してる暇あるんなら先に仕事だろ｣

｢ごめんなさい｣





ｽﾞｷﾝ







重いスポドリ作りや

量があって大変な洗濯は


私がやって




簡単に出来るタオル配りや

私より上手にできるスコア付けを



香恋ちゃんがやる






この方が

確かに効率はいいのかもしれない






｢お疲れ様、はいスポドリ｣

松川｢……｣

香恋｢お疲れ様です！タオルです！｣

岩泉｢さんきゅ｣





ｽﾞｷﾝ







だけど、そんなの苦しいに決まってる。





私がする事は、当たり前のことだから

お礼すら言って貰えない








辛くて悲しい。






だけど、胸の痛みには

気付かないふりをしよう。





そうしないと

今にも泣いてしまいそうだから。

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