今日もミンユンギを我慢する。

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『ユンギさんもこんな遅くまで残ってたんですね』






沈黙がなんとなく嫌でそう言ってみる。









YG「彼女が居残りしてたんでね」



『ぐっ…』







ときどきこうやって甘い雰囲気を出してくるせいで
いつまで経っても2人きりになるのに慣れないんだよ









『…私のどこが好きですか？』



YG「めんどくせぇ質問だな」







部下として可愛がられるのは結構なことだけど
なぜ私を女として好いたのか、全然分からない。


ウインカーの音だけが車内に響いている。









YG「理由なんかいくら並べてもどうせ納得しねぇだろ」






その言葉が妙に腑に落ちて黙る。


再び沈黙が流れる車内で、ミナからメッセージが来た通知音が派手に聞こえた。








『…そういえば、』


『ミナとナムジュンさんとの旅行のことなんですけど』





そういうの嫌煙しそうだと勝手に思ってたけど
意外と二つ返事だったらしい。








YG「お前、こういう機会じゃねぇと誘っても断ってきそうだし」



『…ユンギさんもそんな風に考えるんですね』



YG「どういう意味だよ笑」







そもそも恋愛とか興味無さそうなのに、私に断られそうだからこの機にデートしようなんて


少しだけ胸が縮む思いになった。








『そんなに構えてたんですね』



YG「は？」




『ユンギさんが思ってるより、私はユンギさんに惹かれてますよ』







今の発言は大胆すぎたかもしれないと思いながら隣を見たけれど、
前を見たままの視線は交わることは無かった。









YG「…勘違いさせんな」







まるで私に好かれるなんて思ってもいないように呟く。




信号で止まって、
シフトレバーに置いてあるユンギさんの手に自分の手を重ねてみる。







YG「…」







車が前進するのと同時に離れてしまって
行き場を失った私の手は


指先だけが触れ合うほど軽く、握り直された。






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