ダメダメ鬼【逆ハ】

ダメ20 ページ20

…





『ん？』




パチッと目が覚めるともう夜だった
そういえば私陽の光浴びて、痛くて

あ、そうだわ、痛くて気絶したんだ。情けなすぎる

ふと体を見るも怪我らしきものはどこにも無い
どうやら私はまだ再生できるだけの力はあるみたいで安心した

いや、安心ではねぇか

それにしても助けてくれたあの、目つきの悪い人にお礼一言くらいは伝えた方がいいよね

まあボコボコにされたことは絶対許さんとして命の恩人ではあるからさ

と思って辺りを見渡すも人の気配ゼロ

まあ気絶したの朝でいま夜だし いつまでも私の近くにいるわけないか、あいつが。納得





『………、え？』





まあまた朝になるまで待って
めっちゃ怖いけど自分からあの目つきの悪い人のこと行くしかないか

と少しばかりぼーっとしながらそんなことを考えていると

目の前に突然血まみれの人が現れたので私の思考は一旦停止された






「うむ、やはりいい顔だ」






そう言って私の喉に刃を当てるのは、

前も、いや前もおまえ、血まみれで登場してさ
今回もて。ええていい加減





『れ、れれれん、煉獄さ』





「杏寿郎だ」





『イテッ！』





どうでもよくね！？！？と声に出さるほどの勇気があったらなと思う

れん、いや、杏寿郎さんは
ほんのすこし眉を歪めて 私の首により刃をくい込ませてきた

この人の機嫌次第で首が飛ぶなんて、なんて悲惨。なんて無力。でも仕方ない、私が弱いせい！





「俺は今大変気分が高揚しているのでな。何をしですか分からんぞ、ははは！」




『は、はは、はは……』





また怖いこと言い始めた無理ほんと無理！！！！
てか確かによく見たらハァハァ言ってね？そんな高揚してんの！？キモ！え？



あ、でもなんか聞いたことあるな
なんていうか 戦中、体を元気にする成分が 戦の後も体に残り続けて
なんだっけ、興奮する的な。それなのかな


…………興奮？





『ｯ、い、痛い痛い"！ホント！、ッウ』



疑問を抱いた瞬間に猛烈な痛みが首に襲ってきたので
痛い！と本能が叫んで 思わず泣いてしまった




「俺はあまり泣き顔や声が好きではないのだが、何故だろうな…」



と言ってにこやかになるこいつにとっては最悪なことに泣くことは逆効果らしい

いつもはめっちゃ良い人なのに。良い人っていうか、元気っていうか。目が凄い生きてるのに

今の目の前のこの人の目は明らかドス黒い
なんで？もう私死ぬルート？これ

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