百二十話 ページ21
見慣れない部屋の風景を見渡して息をついた。
『ふぅ、終わったかな?』
秋空のしたで、荷解きを終えた私は風柱邸にいる。
今日は待ちに待った獅子柱邸から風柱邸への引越しだ。
「お疲れ様です。日当たりもいいですし居心地の良さそうな部屋で良かったです」
相変わらず宮里さんに手伝ってもらって、私の引越しは完了した。
宮里さんは前と変わらず、週に何日か通いでお手伝いをしてくれることになった。
『実弥のとこ行きましょうか』
「はい、挨拶もしたいですし」
開けっ放しの居間の戸をくぐれば、実弥は書類を読んでいた。
『実弥、終わったよ。宮里さんがご挨拶するって』
「おぉ、お疲れ様。宮里さんありがとうございます」
「いえ。風柱様。これからこちらの御屋敷でも一生懸命お支え致します。何卒宜しくお願い致します」
深々と頭を下げた宮里さん。礼儀正しいこの人が私の世話役で良かったとつくづく思う。
実弥もきちんと頭を下げて挨拶を交した。
やっと落ち着いたと思えば私と実弥は任務にでなければならない。
息付く間もなく私たちは任務へでたのだった。
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今夜の任務は鬼との戦い自体は楽な方だったのだけれど、なんせ担当区域の奥まった方が現場だったため移動に疲れていた。
帰りがてら巡回を行いながら飛び回っていた。
返り血もべったりでつくづくツイていない。引越しの疲労も相まって気分は最悪だった。
はやくお風呂に入って眠りたいのに家が遠い。
『家…』
そうだ、今日から私は違う家に帰るんだ。
実弥と一緒に暮らすんだ。
それだけで『へへ』と、だらしない笑みが零れた。
『いけない、気を抜いちゃダメ』
パチンと頬を1度叩いて、暗い山道を飛び回った。
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パチ麻呂(プロフ) - snowさん» コメントありがとうございます。最後の部分は個人的にこだわっていたシーンなので嬉しいです!続編の方も楽しんで頂けたら嬉しいです! (2020年11月8日 16時) (レス) id: 1f374d88ae (このIDを非表示/違反報告)
snow - パチ麻呂様!とりあえずお疲れ様でございました!もうすごく感動的というか、画面の前で号泣してしまいました。ありがとうございました。高評価して、続編に飛んでいきます!これからも応援してます! (2020年10月28日 22時) (レス) id: 6289ae6079 (このIDを非表示/違反報告)
みーさ(プロフ) - お返事ありがとうございます!性癖っていうんですかw続編も見させて頂いてます!これからもよろしくお願いします(*'ω') (2020年6月22日 21時) (レス) id: 02b4f910b1 (このIDを非表示/違反報告)
パチ麻呂(プロフ) - みーささん» うわわ(;_;) すっごく嬉しいです、、!こういうオチが性癖なので受け入れていただけるのは本当にありがたいです(( 続編でも当作品よろしくお願い致します! (2020年6月16日 1時) (レス) id: 1f374d88ae (このIDを非表示/違反報告)
みーさ(プロフ) - コメント失礼します。どストライクな作品でもう号泣しました(TT)ありがとうございました!! (2020年6月15日 21時) (レス) id: 02b4f910b1 (このIDを非表示/違反報告)
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