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お散歩とやらに行く前にパウダールームでメイク直し。
『…私なんかしちゃったかな』
鏡に映るのは不安そうな顔をした私。
昔なら実弥の些細な変化を知らないフリして甘えていたけど、さすがに大人なので早めに解決したい所。
髪もメイクもいい感じに整えて
『よし、行こ』
．
『お待たせ』
「おう。行くぞォ」
『あ、チョークの粉発見』
「…まじかァ…だせェ」
実弥らしくないなぁ、なんて考えながらパタパタと肩のあたりを払ってあげて、実弥の後を着いていく。
気がつけばホテルのテラスに。
季節の花が所々に植えられていてさすが高級ホテル。
夜景も綺麗で、風が涼しい。
なんとなく懐かしい気持ちになって、思い出話をしてみる。
『なんか、いろんなこと思い出すね。初めて会った頃とか』
「ンなことガキすぎて覚えちゃいねェ」
『ふふ、もう何年目かも分からないよ。本当にいろいろあったね』
ユラユラと歩く私を、実弥は一際真面目に呼び止めた。
さっきから様子がおかしい実弥に何を言われるのか身構えてしまう。
「A」
『っ、はい』
「今まで、たくさん泣かせてきて…本当にゴメンな」
『な、なぁに急に…』
全く想像のつかない言葉たち。
揺れる彼の前髪の隙間から見える真剣な眼差し。
ねぇ、まって。
実弥、もしかしてあなた…
「これからもたくさん泣かせちまうかもしれない」
『うん…』
「でも、その分。いや、その100倍笑わせてやる。誓う」
『うん…っ』
「特別贅沢もさせてやれないかもしれない、ずっと楽しいだけじゃないかもしれない」
夜の風が、二人の間を優しくかけていく。
「それでも、お前といれば人生は楽しいんだと思う。Aにウエディングドレスを着せたいんだ」
ああ。あんたはそうやって私を泣かせてばかり。
「あの日の予約した薬指、今貰いたい」
言葉通り、色々あった。
でも、懲りずにずっとそばに居たいと思うのは実弥だから。
「俺と、結婚してください」
片膝を付いた彼が差し出したのは
銀色に輝く
一つの指輪。
プロポーズされるって分かった瞬間から止まらない涙。
かわいく頷くなんて出来ない、目の前のバカ真面目な実弥を目に焼き付けたくて必死なの。
『っ…うぅ、結婚してあげるぅ…！』
私の全てを貴方にあげる。
「ったく、素直に頷きゃいいのによ、鈍感能天気」
『うるさいぃ…！』
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パチ麻呂(プロフ) - ナオピーさん» 読み返し…ありがとうございます🥺🥺このお話は高校生の2人、をメインにしたかったので未来の2人はこういったオマケの形で残させていただきました。また暇を持て余した時に読み返しに来てくださいね！ (2021年12月6日 23時) (
レス) id: 1f374d88ae (このIDを非表示/違反報告)
ナオピー(プロフ) - パチ麻呂さん、お疲れ様です。もう終わってしまって寂しさに何度も読み返していたところに、プロポーズ編がー！かけがえのない人生のパートナーとして幸せに過ごしてほしい二人です。素敵なお話を本当にありがとうございました！ (2021年12月4日 16時) (レス) @page45 id: b5b3320d19 (このIDを非表示/違反報告)
パチ麻呂(プロフ) - 澪凪さん» 澪凪さん、最後まで読んでいただきありがとうございました🙇♀️ドキドキとキュンとは無関係な生活の私ですが、こうやって誰かに届けられたということが本当に嬉しいのです。次回作でもお会いしたいので是非待っていてくださいね🥰 (2021年12月3日 22時) (レス) id: 37af621f88 (このIDを非表示/違反報告)
パチ麻呂(プロフ) - ほりでぃすくさん» ほりでぃすくさん、ありがとうございました😿ハラハラ要素多くしすぎたかな、、って不安でしたが読み応えがあると言っていただけたなら救われます。嬉しいです。この作品を見つけていただき、ありがとうございました。また機会がございましたら是非！！ (2021年12月3日 22時) (レス) id: 37af621f88 (このIDを非表示/違反報告)
パチ麻呂(プロフ) - えむえむさん» えむえむさん、、ありがとうごいまざいます🥺遅い更新で読みにくい部分もあったかもしれません、それもでこの作品を見捨てないで頂けただけで嬉しいです。また次回作で新たなキュンキュンをお届けできるように妄想捗らせておきますね〜!! (2021年12月3日 22時) (レス) id: 37af621f88 (このIDを非表示/違反報告)
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